「FRBはビットコイン保有できず」、戦略備蓄案巡りパウエル議長
Michael S. Derby [ニューヨーク 18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は18日、トランプ次期大統領が示した暗号資産(仮想通貨)ビットコインの戦略備蓄制度計画にFRBが関与するつもりはないと述べた。 トランプ氏は先週末、戦略石油備蓄のようなビットコインの戦略備蓄制度を設ける案を示唆した。 パウエル議長は米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、「われわれがビットコインを所有することはできない」と指摘。ビットコイン保有を巡る法的問題については、「それは議会が検討すべき問題で、FRBは法律の変更を求めていない」と述べた。 仮想通貨推進の姿勢を示すトランプ氏が大統領に勝利して以降、ビットコインは初の10万ドル台を付けるなど急騰しているが、パウエル議長の発言を受けて、この日は大幅に下落した。 トランプ氏はビットコインの戦略備蓄案について詳細を明らかにしていない。当初の保有資産には犯罪者から押収した約20万ビットコイン(約210億ドル相当)が含まれる可能性があると述べただけだ。 一方、共和党のシンシア・ルミス上院議員は7月に財務省が運営する戦略備蓄創設に向けた法案を提出。財務省が100万ビットコインの戦略備蓄規模に達するまで年間20万ビットコインを購入するプログラムを立ち上げることが盛り込まれている。 バークレイズは今週、ビットコインの戦略備蓄への資金供給は議会承認と米国債発行が必要になる可能性が高いとし、「そうした計画はFRBからの強い抵抗に直面するだろう」と見通した。