トヨタ×日産 現行主力ハイブリッド比較!新型トヨタ プリウスと日産ノート、燃費や使い勝手に優れるのはどっち?【THS-II vs. e-POWER】
燃費特化型セダンとして登場したトヨタ プリウスだが、コンパクトハイブリッドカーが台頭してきた現在はその強みを失いつつある。e-POWER専用車となった日産 ノートと新型プリウスの燃費性能や使い勝手などを改めて比較してみよう。 TOYOTA PRIUS × NISSAN NOTE 【画像で見る】高速燃費にも影響してそうなプリウスのボディ形状 全高が低くなったプリウスは乗降性がウィークポイント ボディサイズはプリウスのほうが大きいが、両車の室内空間にはそれほど大きな差がない。後席膝周りの広さは同じくらいであり、頭上空間はノートのほうがわずかに広い。また、プリウスには備わらないリクライニング機能がある点でも居住性はノートが有利となる。 さらに両車の優劣を決定づけるのは乗降性だ。後席ドア開口部が四角形に近いノートは非常に乗り降りしやすい。プリウスも低い全高の割に後席の乗降性は悪くはないが、前席の乗り降りは大きく傾斜したフロントウィンドウに気を払う必要がある。 頻繁な乗り降りが想定される街乗りではコンパクトなボディサイズも相まって、ノートのほうが明らかに使いやすいクルマだ。 トヨタ プリウス G ボディサイズ:全長4600mm×全幅1780mm×全高1430mm ホイールベース:2750mm 車両重量:1420kg タイヤサイズ:195/50R19(前後) 日産 ノート X ボディサイズ:全長4045mm×全幅1695mm×全高1520mm ホイールベース:2580mm 車両重量:1230kg タイヤサイズ:185/60R16(前後) 街乗り特化のe-POWER vs. 高速走行も得意なTHS-II エンジンで発電して常時モーターで走行するe-POWERのノートはもちろん、プリウスも低速時はモーター主体で走行するため、日常的な用途ではエンジン出力よりもモーターのスペックが重要となる。 ノートに搭載されるフロントモーターの最大トルクはプリウスの206Nmに対して280Nmと大きく、車重の軽さもあって街乗りではノートのほうが軽快に走る。燃費性能でも両車に大きな差はない。 WLTCモード平均燃費は両車ともに28km/L台だが、走行速度域が上がるほどプリウスの優位性が増していく。プリウスは高速道路の追い越しでもストレスなく加速でき、実際の郊外燃費や高速燃費ではノートを大きく引き離す。 高速走行時の燃費に関してはハイブリッドシステムの特性差だけでなく、プリウスの低く構えた流線型のボディや細い専用タイヤの影響も大きい。 トヨタ プリウス G エンジン形式:直列4気筒ガソリンエンジン+モーター 排気量:1986cc 最高出力:152ps/6000rpm 最大トルク:188Nm/4400-5200rpm トランスミッション:電気式CVT 動方式:2WD(FF) 日産 ノート X エンジン形式:直列3気筒ガソリンエンジン+モーター 排気量:1198cc 最高出力:82ps/6000rpm 最大トルク:103Nm/4800rpm トランスミッション:単速 駆動方式:2WD(FF) 実用性とコスパはノートの圧勝!新型プリウスはツーリングカーとして魅力的 価格はノートのほうが圧倒的に安く、プリウスのエントリーグレードとの価格差は90万円にもなる。それにもかかわらずノートは良好な居住性と乗降性を備え、街乗りではプリウスに劣らない動力性能と燃費性能を備えている。 一方、プリウスの性能がもっとも発揮されるシーンは、乗車人数3名以上のでの郊外道路や高速道路走行時だ。エンジン排気量が拡大されて動力性能が引き上げられたのにも関わらず、高速度域での燃費性能はいまだトップクラスを堅持している。 実用性とコストパフォーマンスではノートの圧勝と言えるだろう。プリウスは、高い価格と用途がマッチするかどうかが選ぶポイントとなりそうだ。 車両本体価格 トヨタ プリウス G:320万円 日産 ノート X:229万9000円
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