千鳥・大悟が「こんなにいじりやすいアナウンサーは他にいない」 ABEMA西澤由夏アナが会話で大切にしていること
高いコミュニケーションスキルが求められるアナウンサー。会話をするとき何を大切にしているのか。千鳥やかまいたちとの息のあった掛け合いが人気のABEMA西澤由夏アナに聞いた。AERA 2024年12月2日号より。 【写真】千鳥・大悟が「こんなにいじりやすいアナウンサーは他にいない」 ABEMA西澤由夏アナが会話で大切にしていること ■「基本、会話は相手軸」 アナウンサーになって約6年半。バラエティー番組の進行やスポーツ番組でのインタビュー、更にはカメラが回っていないところでの会話などで、大切にしていることが三つあります。 一つ目は、「基本、会話は相手軸」ということ。会話をするときは自分がどれだけ興味を持てるか以上に、「いかに興味を持っているかを相手にどれだけ伝えられるか」が大事だと思っていて。それが伝わるためには、相手がどこを深掘ってほしそうかを会話の中で判断し、そこを重点的に質問することを心がけています。 でも会話なので、もちろん自分の話もしないといけない。そのときに、自分の「成功話」をしたのでは相手の話が立たなくなる。相手が気持ちよく話せるフィールドを作るために、自分のネタの引き出しの中から「自虐話」を選んで出すようにしています。 二つ目は、「不必要な間をなくす」。私が会話の中で最も大切にしているのがテンポ感。変な間が生まれてしまうと「興味ないのかな」と思われてしまう。相手の話を聞いている最中に、次の展開と次の質問を用意しておく。これを意識しています。 そして三つ目が「あえて聞かない」。相手との心地よい会話の距離感を探る中で、「この人、ここからは踏み込んでほしくないんだな」を瞬時に判断する。あえて聞いた方が話は広がるかもしれない。でも、あえて聞かない。そんな選択も時には大事にしています。 ■営業からアナウンサーに 私は2016年にサイバーエージェントに入社して、18年にABEMAの専属アナウンサーになるまでの2年間、営業職に就いていました。クライアントのところに出向いて打ち合わせをしたり、会食をしたり、「人と会って話をする」場面が仕事の内容としてすごく多かったんです。いまお話した三つのスキルは、営業職を経験したからこそ気づき、身につけることができたものではないかと思っています。 その三つに加えて、「同じ自分で行かない」ということも心がけています。例えば、同じ進行役であっても、番組やジャンルによって求められる役割は全然違います。自分のキャラクターや「さらけ出す度合い」を番組によって、仕事のジャンルによって、そして会話する相手によって、少し大げさに言うなら「カメレオン的に」変えるようにもしているんです。