久保建英の反骨心を刺激した「心ない言葉」
久保が口にした「心ない言葉」とは、自身に対して向けられ始めていた批判の類をさす。初ゴール以外にも先制点となるPKを自ら奪取するなど、マジョルカの全得点に絡んだ久保はスペイン国内で賞賛され、スポーツ紙『マルカ』が選出する第13節のベストイレブンにも名前を連ねて帰国した。 もっとも、12日に母国日本へ降り立った瞬間に、モードは日の丸に切り替えられている。6月以降は主戦場をフル代表に移し、カタールワールドカップ・アジア2次予選を戦ってきた久保がU-22代表に招集されるのは、FC東京でプレーしていた3月のAFC・U-23選手権予選以来となる。 ミャンマーの地でマカオ、東ティモール、ミャンマーに3戦全勝。来年1月にタイで開催される本大会出場をともに決めたDF板倉滉(FCフローニンゲン)、MF中山雄太(PECズヴォレ)、FW前田大然(CSマリティモ)ら9人の選手たちは、U-22コロンビア代表とのキリンチャレンジカップ2019(17日、エディオンスタジアム広島)に臨むメンバーに招集されている。 久保自身も「知っている顔ばかりなので」と、コミュニケーションの部分でブランクは感じないと言い切った。それでも今回の合宿およびコロンビア戦の個人的なテーマを問われると、こんな言葉を紡ぎながら前を見すえた。 「今回の自分はニューフェイスだと思うので、アピールが大事なのかな、と。いつもそうですけど、今回はより大事なのかなと思っています。東京オリンピックへのふるいじゃないですけど、メンバー選考の一環だと思っているので、その意味ではしっかりと気を引き締めていきたい」 森保一監督のもとで、東京五輪へ向けた代表チームが立ち上げられたのは2017年の年末。その後のすべての活動を海外での公式戦や国際親善試合が占めてきたなかで、日本国内で初めて開催されるコロンビア戦は、来夏に迫った東京五輪に臨む男子代表チームのお披露目の場となる。