【追悼】マルチェロ・ガンディーニの遺した名車を振り返る 50選 前編 伝説の自動車デザイナー、逝く
アルファ・ロメオ・カラボ(1968年)
奇抜なコンセプトカーといえば、ベルトーネがアルファ・ロメオ・ティーポ33をベースに開発したカラボを紹介しないわけにはいかない。 シザーアクションドア、極端なウェッジプロファイル、ポップアップ式ヘッドライトなど、非常に未来的なスタイリングである。最高出力230psの2.0L V8をミドマウントしており、かなり速かったと予想される。
ランボルギーニ・エスパーダ(1968年)
ランボルギーニ誕生後わずか5年で、2シーター(ミウラ)、2+2(400GT)と並び、4人乗りのエスパーダが販売されていた。 前述のマルツァルから派生したエスパーダは、ビッザリーニ設計のV12エンジンをフロントに搭載し、最高出力325ps、5速MT、後輪駆動方式を採用。最高時速は250km/hで、当時の4人乗りとしては世界最速だった。1978年まで合計1217台が生産された。
フィアット128クーペ・ショッピング(1969年)
フィアット初のフロントエンジン・前輪駆動車である128は、同社にとって大きなターニングポイントとなった。 ガンディーニ氏はFF車のメリットを活かし、トランクの下に格納できるスライド式のショッピングカートやベビーカーを考案したが、このアイデアが世に出ることはなかった。
アウトビアンキ・ランナバウト(1969年)
フィアットは1965年に登場したリアエンジンの850スパイダーの後継車として、1969年のトリノ・モーターショーでミドエンジンのコンセプトカーを発表し、消費者の反応をテストした。 スピードボートの形状にインスパイアされたランナバウトには、買収後間もないアウトビアンキのバッジが付けられた。ランナバウトは大好評を受け、フィアットX1/9として量産化が決定したが、かなりの部分が変更されている。
ランチア・ストラトスHFゼロ(1970年)
あまりにも非現実的なウェッジシェイプは、遠い夢のような不思議な魅力を秘めている。どんな言葉をもってしても、このデザインを説明することは難しい。 ランチア・フルビアから流用した1.6L V4エンジンを搭載し、鋭いノーズには10個の超スリムなヘッドライトが並び、リアには84個のバルブが光のリングを作り出す。2011年に76万1600ユーロで売却され、現在は個人の手に渡っている。