福山西署

　広島県警福山西署は30日、福山市の60代女性が保健所職員や警察官を名乗る男らに、1億3943万7千円分の暗号資産（仮想通貨）をだまし取られたと発表した。詐欺容疑で捜査している。 　署によると、9月7日午前11時ごろ、女性宅に保健所職員と警察官を名乗る男2人から「あなた名義の処方箋で買われた睡眠薬が大量に出回っている」と電話があった。女性名義のキャッシュカードがマネーロンダリング（資金洗浄）に使われている可能性があると言われた上、2人から紹介された検察官を名乗る別の男から預金など資産の差し押さえを回避するために、金融機関の口座と暗号資産取引所のアカウントを開設して仮想通貨で送信するよう指示された。 　女性は10月11～25日に14回にわたり仮想通貨を送信。さらに送金を要求されたことから不審に思い、警察に相談して発覚した。 　広島県警によると、県内で起きた特殊詐欺事件の被害額では過去3番目の多さという。