「A4」が名前も新たに進化! 最新 アウディA5 150PSへ試乗 アダプティブでも乗り心地硬め
余裕は感じにくい150PS 乗り心地は硬め
勾配のある道では、ベーシックな150PSは若干物足りない。平均的なペースを乱すほどではないものの、余裕は感じにくく、右足へ力を込めざるを得ない。そうすると、少しハードなサウンドがキャビンへ届く。1つ上の、204PSを検討する価値はあるだろう。 アウディの技術者は、ベーシックな仕様の価格を抑えるため、2.0Lターボガソリンにはハイブリッドの導入を見送ったと話す。そのため、電気的なアシストも存在しない。 乗り比べてみると、ターボディーゼルの方が上質。トルクが太く洗練されている。エンジンはしばしば停止し、電気だけで走行する場面も。再始動も滑らかだと感じた。 150PSはパワーが限定的といえた一方、操縦性は安定感に優れグリップ力も高い。ただし、乗り心地は硬め。試乗車にはアダプティブダンパーが組まれていたが、もう少し快適でも良いだろう。コンフォート・モードでも揺れが目立った。 英国仕様では、通常のダンパーが組まれるコンフォート・サスペンションか、車高が20mm落ちるスポーツ・サスペンションが設定される。特に後者は、荒れたグレートブリテン島の路面をどう処理するのだろうか。 今回は発表イベントで、A5を具体的に掘り下げることは難しかった。燃費や乗り心地も含めて、改めて確かめる必要がある。 3シリーズとメルセデス・ベンツCクラスという、強敵と対峙し続けてきたA4、改めA5。欧州市場には、シュコダ・スーパーブという安価な選択肢も存在する。その実力には、自ずと大きな期待がかかって当然だろう。
アウディA5 TFSI 150PS スポーツ(欧州仕様)のスペック
英国価格:4万1950ポンド(約814万円) 全長:4829mm 全幅:1860mm 全高:1444mm 最高速度:215km/h 0-100km/h加速:9.8秒 燃費:13.2-15.2km/L CO2排出量:150-173g/km 車両重量:1695kg パワートレイン:直列4気筒1984cc ターボチャージャー 使用燃料:ガソリン 最高出力:150ps/3900-6000rpm 最大トルク:28.5kg-m/1400-3600rpm ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)
イリヤ・バプラート(執筆) 中嶋健治(翻訳)