U-17日本高校選抜MF大谷湊斗(昌平高2年=アメージングアカデミー出身)が中盤で貢献度の高い動きを見せた(Taro YOSHIDA)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [3.3 ヤングサッカーフェスティバル U-17静岡県ユース選抜 1-2 U-17日本高校選抜 草薙陸] 【写真】モナコが公開、南野拓実の“ブルーロック風ポスター” 　近年、次々とJリーガーを誕生させている昌平高(埼玉)の新たなタレント。MF大谷湊斗(2年=アメージングアカデミー出身)が、U-17日本高校選抜の中心選手として勝利に大きく貢献した。 　技巧派のボランチは前半、強風の影響などがあってボールに触れる回数が少なく、ミスも。だが、徐々に攻撃に係る回数を増やし、得意のドリブルでサイドからボールを運ぶ。そして、ゴール前へ切れ込み、シュートを放つシーンもあった。 　後半は富居徹雄監督(旭川実高)の助言もあり、中央からドリブルする回数を増加。「相手がドリブル嫌がってるって言われたんで。自分の持ち味のドリブルを出して、仕掛けて、ゴールに向かっていくっていうことを意識してやってました」。相手の中盤がやや間延びしていたこともあり、そのドリブル、パスで存在感。試合の流れを傾けていた。 　富居監督が「回収能力とか感じ取る能力も高い」と分析するように、守備のセンスも抜群。登録身長168cmと小柄だが、意図的に距離を空け、相手がコントロールした瞬間にボールを奪い取る。この日も要所で回収力を発揮。フル出場した大谷は、「真ん中支配できたっていうのが勝敗に繋がったと思います」。指揮官も特に高く評価するプレーで勝利へ導いた。 　タレント軍団の昌平でも特別な巧さ。今年、チームで主将に指名されている大谷は、この日の戦いが自信になったという。「今日に関しては、相手も世代別代表とか入ってたりしてるっていうのはもう知ってたんで、凄い楽しみでしたし、そういった中でも自分がやれるっていう自信には繋がったんで、チームに戻ってそういうところを還元できたらいいなって思います」と語った。 　対戦したU-17静岡県ユース選抜には、U-17日本代表としてU-17ワールドカップに出場しているMF矢田龍之介(清水ユース/2年)や同じくU-17日本代表のMF川合徳孟(磐田U-18/2年)ら注目MFがいた。その相手に対して勝利。「楽しかったです。結果にもこだわっていきたかったんで、2-1で勝てたのは嬉しいです」と微笑んだ。 　今年は日本一とプロ入りを目指す一年だ。「まずはプレミアリーグ上位目指して、インターハイと選手権で日本一取れるように。まずはチームに戻って、引き締めて、もう一度全員でやっていこうかなと思います。(個人としても)高校選抜に入らせてもらったんで、そこから世代別代表とかプロを目指して頑張りたいです」と力を込めた。 　選手権でも活躍したが、現在、自身とプロとの距離感について「全然ありすぎます。フィジカルの部分もそうですし、プレースピードや強度とか含めて、まだまだ」と首を振る。特別な武器以外の部分も変化させること。より課題を持って取り組み、成長して目標を達成する。