葉っぱの切り絵!?動物公園の投稿が話題に 誰が作ったの?「森の芸術家ですね」
ある動物の「食痕(食べた跡)」を撮影した写真が「X」に投稿され、大きく注目を集めました。葉っぱは、風変わりな美しい形にくりぬかれており、それらはまるで魅力的な芸術作品のようです。 【写真】作ったのはムササビ、葉っぱを食べた跡です 「こちら、ムササビの食痕(食べた跡)です。ムササビは葉を食べる時折りたたんで食べるので、このような左右対称の形になります。森の中でこんな素敵な形の葉を見つけたら、頭上でムササビが食事をしたのかもしれません。意外と私たちのすぐそばに落ちているかもしれませんよ!」 そんな説明文と共に写真を投稿したのは岩手県の「盛岡市動物公園 ZOOMO(ズーモ)」(@moriokazoo)のアカウントです。同園は2023年にリニューアルした盛岡市内にある動物公園で、豊かな自然環境のもと60種300頭羽の動物たちの展示を行っています。公園内はいくつかのエリアに分かれており、今回ムササビさんの「食痕」が見つかった「里山エリア」は日本の里山に棲む身近な動物を展示するエリアなのだそう。 「森の芸術家ですね!」 「なかなかの芸術作品 1枚も同じ形は無さそうですね」 「解説見るまで、これが何に見えるかを問う、新手のロールシャッハテストかと思ってしまいました…。」 「人間で言ったら食べ残し?のはずなのに、それさえ可愛いとか何事? ムササビっていう概念が既に可愛いのか?」 投稿のチャーミングな「食痕」を見た人たちから賛辞の声が多数、寄せられました。同園の広報担当者にくわしい話をお聞きしました。
「有害物質」を避けるため
――とても可愛らしい歯形です。「葉を食べる時、折りたたんで食べる」理由を教えてください。 葉には“フェノール”という有害物質が含まれているのですが、これは昆虫などの食害(※昆虫などによって葉が食われてしまうこと)から身を守るためです。この物質は昆虫に食べられやすい葉の周り部分に多く含まれており、これを避けるためにムササビは葉を折りたたんで食べると言われています。ただもちろんすべての葉を折りたたんで食べるというわけではなく、小さな葉であれば葉の周りから食べたり、綺麗に丸ごと食べることもあります。 ――今回の投稿でムササビに興味を持った読者も多いと思います。そちらではムササビとのふれあいは可能ですか? 「里山エリア」のムササビ展示場にてオスの“ムムタ”とメスの“キョウト”の2頭を飼育をしています。ふれあいなどは出来ません。