99歳の看護師女性「定年は必要ない」 働き続ける姿から考える人生100年時代 気持ちは“生涯現役”
(看護師・池田きぬさん) 「看護の場合に65歳の定年を引くのは、働きたい人の意欲を阻害する気がするので定年が65歳は若すぎるような気がします」 そんな中、池田さんは日本代表として、自分の経験を踏まえた高齢者雇用の現状について講演し、日本の「定年制」の在り方について疑問を呈したのです。 (看護師・池田きぬさん) 「耳が聞こえて健康で動ける人だったら、80歳までは大丈夫、働けると思うんです。今の社会情勢、働く人を掘り起こしているわけですから。意欲のある高齢者だったら、働いてもらったらよろしいですよね」 日本では、ほとんどの企業が従業員の定年退職を60歳もしくは65歳と定めています。池田さんは「仕事をしたい高齢者が働く機会を作る必要がある」と訴えます。 一方、海外の定年退職を調べてみると、イギリス・カナダ・オーストラリアなど 原則、定年制そのものがない国が想像以上に多くあります。さらにアメリカなど、定年制を“年齢差別”として禁止している国もあることがわかりました。 (看護師・池田きぬさん) 「定年制はやっぱり違うんじゃないかな。働きたい人はいるわけですし、年齢は関係ないです」 ■それぞれの事情に合わせた働き方 年齢関係なく仕事ができる環境 池田さんが働いている「いちしの里」ではスタッフ83人中、3分の1が60代以上で、池田さんを筆頭に70代、80代のスタッフも雇用されています。 (いちしの里・浅野信二代表) 「年齢差別はしていません。能力があればできるという形でやっている」 看護師の橋口光子さんは82歳。池田さんと同じく10年ほど前からこの施設で働き始め、今もフルタイムで働いています。入居者とも歳が近いため、良き話し相手になっていました。 (看護師・橋口光子さん) 「もっと働くチャンスをみなさんが得られるといいと思うんですけど、私は働けているから幸せ。『ありがたいことだ、一生懸命頑張りますよ』と思いますよね」
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