「ビアードパパ」実は永谷園の子会社なんです 11年前に買収、コラボ商品も グループ化した狙いを聞いた
シュークリーム専門店「ビアードパパ」が、実はお茶漬けで知られる「永谷園」の子会社だった――。そんな事実が先日、SNS上で話題になりました。買収の経緯やシナジー効果について取材しました。
2013年に子会社化
注文が入ってから1点1点クリームを詰める実演販売スタイルが特徴のビアードパパ。 当時運営していた「麦の穂ホールディングス」(現・DAY TO LIFE)は、2013年に永谷園に買収され、子会社となりました。 その時の永谷園のプレスリリースには、このように理由が書かれています。 「当社とは、“食”に対する姿勢、企業風土の面で親和性が非常に高いと考えております」 経済成長が見込まれるASEAN地域をはじめ、国内外に直営やフランチャイズで販売チャネルを有していた麦の穂ホールディングス。 既存事業との間での相乗効果が見込まれる事業領域に裾野を広げるために子会社化したとあります。
永谷園に聞きました
先日、永谷園とビアードパパの関係がラジオやSNSで紹介されると、「知らなかった」「ミスドとダスキン以上の衝撃」と話題になりました。 買収して以降、ビアードパパが「お茶づけシュー」を、永谷園が缶飲料「ビアードパパの飲むシュークリーム」を販売するなど、コラボ企画も実施されています。 他にはどのような効果があったのか? 永谷園ホールディングス広報部の担当者に尋ねると、こんな回答が返ってきました。 「お客様に見える形での商品や企画はこの2件です。それ以外では、永谷園の契約タレント様を使用した販促パネルをビアードパパ店舗に設置する、といった実績があります」 一方で、グループ会社間での情報や課題、解決策の共有や交流は進んでいるといいます。 両社の関係が話題になったことについては、こう話します。 「シュークリームをはじめとするスイーツも、お茶づけも小さな存在ではありますが、どちらも日々の生活に『ホッとする』『愉しさ』をご提供したいという思いで誕生した商品です。これからもこの思いを決してぶらすことなく、新しい価値をご提案し続けたいと考えています」