福岡県水巻町の女性殺害、強盗致死罪に問われた妹の知人「無罪です」…検察側は妹と共謀の成立を主張
福岡県水巻町で昨年6月、パート従業員の辻つぐみさん(当時52歳)が殺害され、通帳などが奪われた事件で、強盗致死罪などに問われた岡村恵美被告(48)の裁判員裁判の初公判が14日、福岡地裁小倉支部(武林仁美裁判長)で始まった。強盗致死罪について、岡村被告は「無罪です」と主張した。 【イラスト】判決を聞く辻和美被告=構成 KEIZO
起訴状などによると、岡村被告は、知人で辻さんの妹の辻和美被告(52)と共謀し、昨年6月2日午後、和美被告が辻さん宅で催涙スプレーをかけるなどの暴行を加え、首を絞めて殺害。通帳を奪うなどして約100万円を引き出し、岡村被告に渡したなどとしている。
検察側は冒頭陳述で、岡村被告は事件当日、和美被告を辻さん宅近くまで車で送り、事件後には和美被告から「(辻さんの)首を絞めた」と報告を受けたなどとし共謀の成立を主張。一方、弁護側は、第三者による殺害の可能性があるなどとし、強盗については「(和美被告と)合意していない」として共謀を否定した。
和美被告は強盗殺人罪などに問われ、8月に同支部で無期懲役の判決が言い渡された。和美被告は控訴している。
支部判決では、引き出した約100万円のほとんどが岡村被告に渡ったと認定し、共謀の成立を認めた。