相次ぐ「金地金」絡む特殊詐欺、その手口は 続く金の価格高騰背景に
特殊詐欺の新たな手口として、現金以外に金地金(きんじがね)がだまし取られる被害が全国で相次いでいる。 【写真】店で金地金を購入させられ、4千万円相当を詐取された男性に送られた「逮捕状」の画像 警察庁によると、こうした詐欺事件は昨年から増加しているという。 宮城県では昨年11~12月、70代女性が北海道警の警察官を名乗る人物からの電話で、金塊13キロ(時価約2億円)などをだまし取られる被害があった。 ほかにも同年8月以降、宮崎や香川、兵庫、東京、山形の各都県でも被害が確認されている。それぞれ1千万円相当以上の金地金がだまし取られたという。 事件に共通する手口は、(1)電話で被害者が「事件の容疑者になっている」などと告げる(2)金地金を用意させる(3)自宅の郵便受けや玄関などに金地金を置いておくよう指示する、というもの。 地金商大手・田中貴金属工業によると、金の平均価格は2021年12月が1グラム6580円(税抜き)だったが、24年12月は1万3082円まで上がっている。(板倉大地)
朝日新聞社