ガザ戦闘休止の一方、長引く争いで“戦争疲れ”も…【WBS】
争い長引くミャンマー
争いが長引き、世界の関心が薄れてしまった場所は他にもあります。ミャンマーです。 2021年、首都ネピドーで国軍によるクーデターが発生。それ以来、軍の実効支配が続いています。民主化を求める市民は国軍と戦い、衝突は今も続いています。 24日、都内で会見を開いたジンマーアウン氏。クーデターで追われた民主派議員らでつくるNUG(挙国一致政府)の外相です。 「私がここにいる理由の一つは日本政府関係者が、ミャンマー国民に何が起こっているのか。国民の願いが何なのかを知る必要があるからだ」 実はミャンマーでは、先月から民主派勢力や、もともと国軍と対立する少数民族武装勢力が、大規模な攻撃を開始。今月中旬までに150以上の拠点を占領し、国軍の兵士も200人以上が投降をしました。クーデターで国を支配した国軍にとって最大の危機とも言われています。 「われわれは何年も軍事暴力に耐えている」(ジンマーアウン氏) 争いの裏で、ミャンマーからの避難民が増加。その数は200万人以上とも言われているのですが、こうしたミャンマーの難民支援に取り組んでいる日本人がいます。タイ在住の日本人、井本勝幸さんです。 井本さんはこれまではミャンマー国内で人道支援活動をしていましたが、クーデター以降、入国が難しくなり、国境エリアでの難民受け入れを実施。国軍の抑圧から逃げてきた難民3万人以上を助けてきました。 「内戦でケガをした人がたくさんいる。中には手も足もなくなった人、目も見えなくなった人がたくさんいるが、まずはそういった人たちのリハビリ」(井本さん) 現在井本さんが力を入れているのが、避難してきた難民たちの農業支援です。ミャンマー国内の協力者とも情報交換を続けている中で、井本さんは今後ミャンマー情勢に変化が訪れる可能性を感じていると話します。 「国民の声とはやはり民主化、民主主義の復活。この部分では趨勢は完全にそっちに向かっているので、その方向に行くことは間違いない」(井本さん) ※ワールドビジネスサテライト