カナダ先住民がアイヌ訪問 北海道「価値観を共有」
カナダ西部ブリティッシュコロンビア州の先住民「ファーストネーションズ」の部族代表らが15日、北海道白老町の「白老アイヌ協会」を訪れ、先住民の権利保護など共通のテーマについて約1時間半にわたり意見交換した。リンダ・プライス首長(64)は「多くの同じ価値観を共有していると感じた。とても心が温まった」と話した。 プライスさんは、政府の同化政策に苦しんだ共通の歴史に言及した上で「カナダでは先住民が国連と連動して活動し、首相が過去の過ちを謝罪した」と述べた。部族の代表者が2年ごとに集まり、政治的問題や解決策を協議するなどの活動も紹介。山丸和幸理事長(75)は「とても参考になり、強い気持ちで国に権利を訴えていこうと思った。今後も交流を続けたい」と語った。 懇談後、ヘラジカの皮で作った靴やアイヌ文様をあしらったコースターなどを贈り合った。 同州政府によると、一行は木材製品の商談などのため政府高官らと共に今月来日。懇談はプライスさんらが要望して実現した。