帝京DF田所莉旺、川崎FU18先輩の高井幸大や大関友翔らに恩返しを「等々力で勝って、国立に戻って優勝したい」
第103回全国高校サッカー選手権大会の開幕戦が28日に国立競技場で行われ、帝京(東京B)が京都橘(京都)を2-1で下した。試合後、帝京DF田所莉旺(3年)がメディア取材に応じた。 【ゴール動画】帝京が京都橘を下して17大会ぶりの勝利! 川崎フロンターレ下部組織出身の田所は、高校1年生の2022シーズンに川崎フロンターレU-18の一員として『高円宮杯JFAU-18プレミアリーグ』準優勝を経験。しかし、出場機会が限られていたこともあり、2023シーズン開幕前に帝京高校への転籍を決断した。田所は当時について「フロンターレの方がレベルは高かったと思いますし、素晴らしいチームでした。ただ、成長するために自分が出場機会を得られて、レベルも高いところが必要と考えたときに、梅木怜、横山夢樹(ともに現FC今治)のようなプロの選手を輩出している帝京が(自分の移籍先として)関東では一番だと感じました」と振り返る。その後、新たな環境に身を置いた田所は「場所が変わっても自分に矢印を向けること」を意識して、研鑽を積み、3年生でチームを悲願の15大会ぶりの選手権出場へ導いた。 迎えた選手権の開幕戦。舞台は約2年前に『高円宮杯JFAU-18プレミアリーグ2022ファイナル』でサガン鳥栖U-18に敗れ、悔しさを味わった国立競技場だった。当時はメンバー外だったが、今は絶対的な中心選手。所属チームも立場も変わったが、「憧れていて、好きな先輩たち」のリベンジを果たそうと気合いが入った。 「あの日、憧れの先輩たちが鳥栖に負けたあと、福井太智くん(現アロウカ)が取材を受けているのを横目に見ながら帰ったことを鮮明に覚えています。自分も高校3年生になったらそういうスターになりたいと思っていました。大関(友翔)さんにも期待してもらっていたので、(帝京に転籍して)恩返しする場所は変わってしまうんですけど、『選手権で勝って、国立でリベンジできるようにしたい』という話をしていました。ナガネ(松長根悠仁)さんや高井(幸大)さんにも、励まされて、『絶対に国立で獲ってくれ』と言われていました」 尊敬する先輩への思いも胸に開幕戦を戦った田所は、国立競技場で堂々たるプレーを披露。帝京に17大会ぶりの選手権勝利をもたらした。 2回戦から準々決勝までの舞台は『Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu』。古巣・川崎フロンターレの本拠地だ。田所は元チームメイトも応援に駆けつけてくれることを明かし、「(2年前は)国立競技場のピッチで、憧れていた先輩方が負けてしまったので、等々力で勝って、準決勝で国立に戻ってきて、最後に優勝したいと思います」と意気込みを語った。
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