コスパを考えると後継機まち。携帯ゲームPC「MSI Claw A1M」
MSI Clawのサウンド、画面、バッテリー
すべてが平均的としか言いようがない 携帯PCゲーム機での史上最高のゲーム体験は期待しないでほしいですが、Clawのビジュアルは、このタイプのデバイスとして十分だとは思います。7インチのIPS LCDスクリーンで、解像度は1920x1080、リフレッシュレートは120Hzで可変リフレッシュレートに対応しています。視覚的には、ClawのディスプレイはAllyと同等だと言えるでしょう。 ただ、他機種のスクリーンと比較して、特に優れているわけではありません。Steam DeckのOLEDにも、Legion Goの8インチスクリーンの高解像度にも勝てません。それでも、基本的な性能は備えています。 音質に関しては、Clawはまずまずです。驚くような低音は期待できませんが、このサイズの携帯PCゲーム機でそこまで期待するのは酷な話。AllyのDolby Atmosサポートはありませんが、それほど大きな違いはありません。 最後に、耐久性に関して言えば、53Whrのバッテリーは他のWindowsベースのマシンと比べてバッテリー性能がとりわけ優れているというわけでもありません。『ディスコ エリジウム』のようなゲームをプレイすると、再充電が必要になるまで約3時間プレイできました。『サイバーパンク2077』のようなグラフィックが強烈なゲームをプレイすると1時間以内でバッテリーが切れました。これは、特にグラフィックをデバイスがサポートできる限界まで引き上げた時の結果です。 幸いにも、Over Boostはバッテリーに大きな影響を与えませんでした。ただ、50Whrのバッテリーを持ち、OLEDスクリーンの消費電力が少ないDeck OLEDは、依然として勝者と言えるでしょう。
MSI Clawは見送りかも…
MSI Clawの性能や仕様に対してがっかりするというよりも、むしろ退屈さを感じます。性能では他の機種に劣りますが、ほとんどのゲームタイトルを遊べるのは事実です。多くの面でSteam Deck OLEDよりも劣り、性能においてはROG Allyに届かない、というのが、個人的な感覚です。 もしこれが150ドルか200ドル安ければ、有力な競争相手になり得たでしょう。しかし、現状では、明らかに「もっと良い選択肢がある」ことがわかります。 次世代のClawが7インチでも8インチでも、既存の問題を単に修正する以上のことが行われることを願います。Center Mは、間違いなくさらなる改善が必要です。MSIがIntelを採用し続ける限り、アップスケーリングに頼ることができないため、同価格帯の他社製品よりも、ネイティブで、同等かそれ以上のパフォーマンスを発揮する必要があるでしょう。あるいは、現在よりも価格競争力のある製品を作る方が良いのかも。 数ヶ月後、また同じことを繰り返してほしくないと強く願っています。 訂正[2024/06/25]高解像度技術「FSR」に関する記述を修正しました。
小野寺しんいち