コスパを考えると後継機まち。携帯ゲームPC「MSI Claw A1M」
MSI Clawのデザインとソフトウェア
リリース後3か月で求められた、大幅な改修 MSI Clawの見た目はROG Allyに非常によく似ています。ただ、両者のわずかな違いが、使用感の快適さに大きな差を生んでいます。 各種ボタンと十字キーは問題なしですが、スティックがどうも馴染みません。私はLegion GoやAllyの細いスティックが好みではありませんでしたが、Clawのスティックもそれらに勝るとは思えません。耐久性に定評のあるホール効果ジョイスティックですが、操作したときの抵抗感が少なく、高価なデバイスに求める触感には程遠い。 トリガーは問題ありませんが、その上のL/Rボタンは現代のコントローラーの中で最悪の部類に入ります。スポンジのような感触で、均一に押し込むことができず、端の方だけを押しているように感じます。コントローラー裏側の設計が影響し、押しにくさがあるようです。 Clawは大人の手に合うように設計されているとは思えません。まるで、指が私たちの2倍も長いエイリアンのために設計されているようです。指が自然に背面の一部に回り込むようにしたいのですが、快適なグリップ感を得ることはできませんでした。背面には給気口となる大きなスリットがあり、長時間プレイしていると、指先が他の部分よりも少し暖かくなることもあります。 もう1つ、Windowsの携帯PCゲーム機が抱える問題も影響していると言えるでしょう。 搭載されているOSがそもそもより大きな画面用に作られたものであり、Microsoftがモバイル向けのOSを提供していないため、各社独自のソリューションを導入しています。AllyやLegion Goのように、Clawにはデバイス専用のソフトウェアが用意されています。 Center Mと呼ばれるこのソフトウェアは、私が使用してきたASUSのArmoury Crate SEやLegion Spaceと比べ劣ります。必要最低限の機能しかなく、不格好なインターフェースと過度にシンプルなゲーム選択メニューがあるだけ。 CPUやGPUの使用状況を表示ない、リアルタイムFPSモニタリングのオプションが1つだけあります。メニューを移動する時、ソフトウェアが遅延し、何度もフリーズすることがありました。 他にも多くの問題がClawでのゲーム体験を妨げてしまいます。入力に反応してくれないゲームがあり、何度も再起動したこともありました。ある時点で、音量ボタンを認識しなくなり、コントローラーが理由もなくPCコントロールに切り替わったことに気付いたこともありました。また、スリープモードにすると、RGBが消えずに点滅し続けることがあります。