<リオ五輪速報>柔道女子70kgで田知本が悲願の金メダル
柔道の女子70kg級の決勝が10日(日本時間11日)、現地のカリオカアリーナで行われ、田知本遥(26、ALSOK)が金メダルを獲得した。日本女子では今大会金メダル第一号。 決勝の相手はロンドン五輪の銅メダリストのジュリ・アルベアル(コロンビア)。開始1分を前にまず指導をうけたが、1分30秒過ぎには強引に得意の大外を仕掛けた。アルベアルが強引に投げにきたが、逆に返し技で倒して有効を取ると、そのまま横四方固めに押さえ込んで合わせ技で1本勝ちをつかんだ。 ロンドン五輪では準々決勝で涙を呑んでいた田知本は、波乱を乗り越えながら執念で決勝まで進んだ。 1回戦で周超(中国)を谷落としで技ありを奪うと、そのまま袈裟固めで押さえ込み、一本勝ち。2回戦では第1シードのキム・ポリング(オランダ)に、開始7秒で一本背負い投げで有効を取られるも、冷静に逆転を狙い、1分過ぎに大外刈りで有効を取り返し、勝負はゴールデンスコアの延長へもつれこんだ。鼻血を出すアクシデントもあったが、1分33秒に大外刈りで有効を奪い、準々決勝進出を決めると、その準々決勝では、ケリタ・ズパンチッチ(カナダ)との対戦で左手を怪我するアクシデント。勝負は再び延長戦となったが、田知本は28秒に谷落としで技ありを決めた。 執念の戦いを続ける田知本は準決勝、ラウラ・ファルガスコッホ(ドイツ)を時間内で大外刈りで技ありを奪い、優勢勝ちで決勝へ駒を進めてきた。 試合後、田知本は、「絶対に、はなすまいと思った。秒数は見えなかったのですが」と、決勝戦の抑え込みの場面を振り返り、ロンドン五輪の悔しさを晴らす忘れられない金メダルになりましたねと聞かれると「はい、間違いありません」と、笑顔で答えた。