「目の下から唇まで6.5㎝が小顔の基準」…『Dove(ダヴ)』の広告が物議。美の“基準”を否定したはずが逆効果に……?
10月7日、スキンケアやボディケア、ボディウォッシュ商品などを扱うDove(ダヴ)が、“私たちに必要ないカワイイの基準”と題した広告を渋谷駅に展開した。企業公式のリリースによると「SNSにあふれる、画一的な美しさやカワイイの基準に異を唱える広告」だという。しかし、SNSでその画像が拡散されるとルッキズムを助長していると批判の声が出始めて… 【写真】渋谷駅に貼り出され物議をかもしたDoveの広告
Doveの広告が物議「通学中見たら泣く」
スキンケアやボディケア、ボディウォッシュ商品などを扱うDove(ダヴ)が、“私たちに必要ないカワイイの基準”と題した広告を10月7日、渋谷駅の東急田園都市線へのホームへ続く階段に展開した。 SNSでさかんに喧伝されている美しさの“基準”や“正解”とされる容姿に対し、「#カワイイに正解なんてない」として異を唱える内容になっている。 ところが、この広告がSNSで拡散され、さまざまな話題を呼ぶこととなった。 渋谷駅に掲出された広告では、 「【遠心顔/求心顔】黄金比に対して顔のパーツがずれていることを表す言葉。」 「【中顔面 6.5cm】目の下から唇までの長さのこと。小顔かどうかを判断する基準。」 「【出目】眼球の位置が比較的前にある目のこと。」 といった美しさの“基準”とされる数値やワードとその説明が大きく印字されているが、「遠心顔/求心顔」の「遠心」「求心」、「出目」の「出」など、良くないとされている基準には取り消し線やバツ印が付けられている。 さらにその下にすべて「#カワイイに正解なんてない」と本来ダヴが訴えたかったであろうキャッチコピーが添えられてもいる。 ダヴの公式サイトでは“私たちに必要ないカワイイの基準”として、上記三つの基準の他に、 「【顔の大きさ 17cm】顔の大きさが17㎝以下だと小顔であるという通説。」 「【スペ110】(身長)-(体重)の数値。痩せているかどうかの基準とされている。」 「【人中短い】鼻と上唇の間にある溝の部分のこと。溝の長さがカワイイかどうかに影響すると言われている。」 「【目と目の間が4㎝】離れ目がどうかを判断する基準。」 「【Eライン】鼻と顎をむすぶ直線のこと。横顔の美しさの基準とされている。」 「【サイギャップあり】太ももの間に生まれる隙間のこと。美脚の基準とされている。」 「【バッカルコリドーなし】笑ったときなどに口角と歯の隙間に見える影のこと。いい笑顔の基準とされている。」 と全10種の基準を挙げたうえで、そのキーワードのいずれにも取り消し線を用いて「カワイイの基準にNOを!」としている。 また、「このキャンペーンは、子どもたちに対して悪影響を与える可能性がある美の基準に対し警鐘を鳴らし、異を唱えることにより子どもたちの自己肯定感を育むことを目的としています」 という注意書きも掲載されていた。