仕事も人間関係もこじらせない。「引きずらない力」を養う5つのヒント
仕事のミスや、うまくいかない人間関係。クヨクヨしたりイライラしたりしても何も変わらないとわかってはいても、どうしても引きずってしまいます。 そこへ「引きずらないことは、日々を明るく、たくましく、しなやかに過ごすための武器となる」と説くのは、曹洞宗徳雄山建功寺住職・枡野俊明さん。 自身の著書『仕事も人間関係もうまくいく 引きずらない力』(三笠書房)より、「引きずらない力」を身につける心構えを紹介します。 マイナス感情を抱くのは仕方ない。その感情を引きずるのはNG 本書の冒頭で、枡野さんは人が抱える「モヤモヤ」を、以下の3つとして紹介しています。 ・やってしまったこと、口に出してしまったことを悔やみ、クヨクヨする。 ・どうなるかわからないこと先のことを心配し、オロオロする。 ・思いどおりにならないことばかりで、心はイライラ、頭はカッカする。 (『仕事も人間関係もうまくいく 引きずらない力』はじめに) これらのマイナス感情を抱くのは仕方のないこと。しかし「引きずる」のはNG。「いたずらに長く心にマイナス感情をとどめると、前に進むエネルギーを消耗させてしまう」からだそうです。 そこで枡野さんがすすめるのは「引きずらない力」を身につけること。そうすることで、「ちょっとのことで怒らない」「ささいなことで傷つかない」といった心の構えができるとか。 引きずらない力の身につけ方と実践、どのようにすればいいのでしょうか。 怒りや相手への負の感情を引きずらないために 本書では、4章にわたって99もの引きずらないヒントが紹介されています。 今回は第一章「『人間関係』をこじらせない」に25あるヒントより、5つを選んでみました。 1.「怒ったら自分の負け」と心得る 馬鹿にされたような言い方や失礼な物言いをされると、自尊心が傷つけられますし、腹が立つこともあります。しかし怒ってはいけません。 非礼・無礼を働く本人は、だいたいにおいてその自覚がない、つまり自分が非礼・無礼な振る舞いをしていると思っていないからです。そんな人と同じ土俵で争っても、こちらが疲れるだけ。相手にすることはありません。 (『仕事も人間関係もうまくいく 引きずらない力』21ページ) 難しいかもしれませんが、怒りをこらえて深呼吸。「受け流す」ことを心がけましょう。 2. 怒っている人には近づかない ちょっとしたことで怒りを爆発させる人、いますよね。相手や周りの人は萎縮して、思うような言動が取れなくなってしまいます。 そんな人とは距離を置き、「触らぬ神に祟りなし」を徹底しましょう。 3. 「悪口」は言わず、聞かず イライラやクヨクヨの原因をつくった相手のことを誰かが悪く言っていたら、つい「わかります! そういう人ですよね!」なんて加担したくなってしまいます。 しかし「悪口の輪に参加しないで」と枡野さん。どんな人でも必ずいいところがあるはず。そこを探して「褒めの輪」をつくってみてはどうでしょうか。 4. 怒るなら、さっぱりと しつけや教育として、怒ることが必要なシチュエーションもあります。しかし「ネチネチ」は禁物。 怒るなら、「さっぱり」と。部下なり、子どもなり、友人などが何かしでかしたら、「その場」で短くパッと怒って、すぐに怒りから笑顔へ、表情を切り替えるよう心がけましょう。そのほうが反省をうながすうえで効果的ですし、恨まれることもありません。 (『仕事も人間関係もうまくいく 引きずらない力』33ページ) 怒りを引きずらないだけでなく、あとになって蒸し返すのも良くありません。 5. 相手にも言い分がある 怒るときに気をつけなければいけないことがもう1つ。それは頭ごなしに言わないこと。 場合によっては「何か事情があるのかもしれないと思いやることも必要」と枡野さん。怒るより先に「君らしくないね。何かあったの?」と聞く耳を持つ姿勢も大切にしましょう。 第2章から第4章では、仕事で悩んだときの考え方や心と体のリセット法、禅語に学ぶ切り替え術などが紹介されています。99のヒントはどれも学びが多く、うんうんと納得させられます。 「引きずらないことで、仕事も人間関係もうまくいく」という枡野さんの教え、ぜひ体験したいものです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 三笠書房
ライフハッカー・ジャパン編集部