2種類のケーキをサイズ展開し、どちらが多く売れるか実験

SNSでケーキ屋さんが行った実験が話題になっています。 京都の洋菓子店「パティスリーミムラ」さんは「どっちが人気か実験中！」と表記しながら、同じケーキを1/6サイズと1/8サイズの2種類販売。一体どちらが売れたのか。人間の心理をついた面白い実験を行った、パティスリーミムラの三村彰さんにお話を聞きました。 【写真】ショートケーキ2択実験の結果は？ ◇　◇ ――結果は？ 三村：1/8サイズが売れると予想して開始した実験ですが、結果としては圧倒的に1/6サイズが売れました。それだけでなく、ケーキの売上自体が増えたんです。さらに1/8サイズが先に完売すると1/6サイズがその後売れなくなる。テストしていないチョコレートケーキの売れゆきが良くなる。など予想外の結果で驚きました。 ――なぜこのような結果に？ ミムラ：やはり見栄えがよいからかと思います。また人数分ケーキを買う時に1種類だけ小さいのは選びにくいのも要因のひとつかなと。またXで「ケーキは特別な日に買うものだから妥協できない」とのご意見もいただき、なるほどと思いました。 ――そもそも、なぜ実験しようと？ 三村：物価高のニュースを目にするようになってから、ケーキより安価なシュークリームやプリンが売れるようになりました。それでテストとして5月の定休日を一日利用してエクレアやシフォンなど、シンプルで300円以下のお菓子だけを販売する日を設けてみたんです。すると大好評。もしかして普段は1/6サイズで販売してるケーキを、手軽に購入できる1/8サイズで販売したらお客さまも喜んでくれるのでは？と思いました。 でも、いきなり全てのケーキのサイズをを変える勇気はなく…とりあえずショートケーキとチョコレートケーキの2種類だけ1/6サイズと1/8サイズ両方販売し実験してみました。 ――お客さまの反応は？ 三村：多くのお客さまが実験結果を聞いて下さいます。また「今日はご飯食べた後やし小さい方にするわ」「私はいっぱい食べたいし大きい方」など、購入理由を話して下さる方も。店主として、お客さまとの会話のきっかけになってるのもうれしい想定外です。 ◇　◇ SNSには「1/6の方がクマさんやイチゴが大きく見える！」「小さい方を2種類食べたい」「選択肢があるなら選びたくなる、という効果かも」「マーケティングだ」などの声が集まりました。現在も新たな実験を行っているとのこと。次はどんな結果になるのか楽しみです。 パティスリーミムラ 所在地：京都府京都市北区紫竹西野山町44-8 FAX：075-493-4422　 TEL：075-493-4410 営業時間：10:00～19:00 (定休日 第3火曜日) （まいどなニュース特約・ゆきほ）