<MLB速報>ダルビッシュ、6回2被弾3失点でメジャー50勝またお預け
レンジャーズのダルビッシュ有(30)が10日(日本時間11日)、本拠地でのパドレス戦に今季8試合目の先発マウンドに上がったが、6回を投げ2本塁打を含む3失点で、3-3の同点のまま降板。勝ち負けがつかずに、日本人6人目となるメジャー通算50勝利は、またもお預けとなった。5月6日のマリナーズ戦でも7回1失点の好投を見せながらも白星に恵まれなかった。メジャー50勝を成し遂げれば、野茂英雄(123勝)、黒田博樹(79勝)、松坂大輔(56勝)、岩隈久志(63勝)、大家友和(51勝)に次ぐ6人目の偉業となる。 細かい制球に苦しんだ。ダルビッシュは、その立ち上がりに二死からマイヤーズを0-2と追い込んだが、ボールが3つ重なり甘い151キロのストレートを左中間スタンドにもっていかれた。その裏、味方打線が連打から暴投を誘い、わずか5球で同点に追いついてくれたが、大事な二回に立ち直れない。 一死からアイバーにまた不用意に入った初球のストレートをライトスタンドへ運ばれた。勝ち越しソロを許し、続くレンフローにも浮いたスライダーをレフトへ引っ張られた。一度はアウトのジャッジが出たが、デシールズが、落球していてチャレンジでヒットと変わり、シーザーに153キロの低めに集めたストレートを芯で捉えられ、右中間を真っ二つに割るタイムリー二塁打。1-3と再びリードを許した。 だが3回からはカーブを有効に使い、緩急をつけながらペースを取り戻す。4回も2本のヒットで二死二、三塁とされたが、トーレンスを二塁ゴロに打ち取り踏ん張った。 レンジャーズ打線は5回にチュ・シンスのタイムリーと、ベルトモのボークでラッキーな同点劇。同僚の50勝を援護した。ダルビッシュは、6回も一死からシンフにライト前ヒットを打たれ、パスボールなどで得点圏に進まれたが、後続を斬って得点は許さなかった。結局、6回、96球を投げて7安打6奪三振失点3のクオリティスタート。その裏、チームに得点がなかったためダルビッシュに勝ち負けはつかなかった。 ここ3試合続けて110球以上を投げて、この日は中4日登板となったが、最速は156キロをマーク。ストレートの平均は150キロを超え、6回もスピードをキープ。トミー・ジョン手術の影響は、まったく見られなかった。ダルビッシュの安定感は、調子に乗れないチームにとって救いとなる存在だろう。次の登板でのメジャー通算50勝達成に期待が高まる。 試合は7回にレンジャーズがパドレスの併殺崩れの守備の乱れから勝ち越し点を奪い4-3で逃げ切った。