イラスト・山崎のぶこ

日々たくさんの投稿が寄せられる、読売新聞の掲示板サイト「発言小町」。悩みを打ち明けるトピ主にユーザーが本音で応える意見交換の場です。今回は、農家に嫁いだ女性が夫に抱くモヤモヤを紹介。毎年秋になると、夫は姉の家に大量のお米を無償で送るといいます。農家が親戚などに無償で譲るお米を「縁故米」といい、米の入手方法としてはスーパーに次ぐ割合（近年は13～15％）を占めるそう。ユーザーの反応と、お米の専門家「五つ星お米マイスター」のアドバイスは？ 【トピ主の投稿】　夫が米農家を継いで4年。高校生と中学生の子ども、義父母と同居しています。農地などは夫がいずれ所有します。私が嫁ぐ前から、義姉2人へお米30キロを毎年10袋以上ずつ送っています。送料はこちら持ちで、お米代はいただいておらず無償。いつまで続くのかモヤモヤしています。義姉たちから夫に感謝の言葉など何の連絡もなく、釈然としません。夫はあまり深く考える方ではなく、ピンときていないようです。（みよ猫）

ユーザーの反応は…

〈分別ある親ときょうだいなら代替わりした時にやめます〉　たまたま米農家の家に生まれただけで、何の貢献もしていないのに無料で米をもらって当然と考える方がおかしい。新米は市場で売って、義姉2人には古米、古々米を送りましょう。おいしい新米を送る必要はない。（完全同居の長男の嫁） 〈非常識な人に期待するだけ無駄〉　いくら実家だからと言っても、感謝する気持ちや良識がある人なら、お礼くらい言う。義姉たちに常識がない。「もらえて当然ではない」ことくらい、教える頃合いだと思います。（ne2kai） 〈旦那と話し合うしかない〉　代が替わったら変えていかなきゃならないよ。簡単に送ってもらえると思ってるのが何とも言えない。普通親から兄に代替わりしたら遠慮するもんだけど。（鼻喉熱） 〈このチャンスを逃すと今のまま〉　無料で送るのをやめるのは今が最高のチャンス。燃料が高騰し、送料も上がりました。苦労して作ったお米はあくまで商品。夫にこんな巨額の支出はもう無理、と分からせないと話は動きませんね。農業だからってあいまいにしてはいけない。（うしゅ丸） 〈同じ状況の人に聞かないと無意味〉　送らなくてよし！代金を払ってもらえ！のレスが多いと思います。でも夫の意見は？　代替わりしても送っているのなら、特に不満はないのでは？　義姉との関係もあり、あまり正論で詰めないことです。（トマト） 〈相続放棄の代わりでは〉　主人の実家は農業関係の仕事をしており、お米を送ってくれました。その代わり当然のように相続放棄しました。暗黙の契約なのではないでしょうか。お米を送るというのは農業を存続させる知恵では？（ロータス） 〈送料だけもらう〉　送らなくなったら、おそらく間違いなくもめます。あなたが悪者になるでしょう。昔から送っているものなら、あなたの一存で変えられるものでもない。物価高を理由に送料はもらうのはいかがですか？　あまりけんか腰でいかないほうがいいです。（まる） 〈一般的に見ると、年300キロのお米の援助は異常です。〉　とてつもない量を食べる家なのですね。本来、義父母がビシッと言ったらよいのですが、娘かわいさで思慮に欠けているのでしょう。いきなり送るのをストップしては角が立つので、ご主人とよく話し合いされては。（チョコ太） 〈夫には、モヤモヤを打ち明けてもいい〉　モヤモヤした感情を、夫には打ち明けてもいいのでは。義父母には言えないことも、夫には言ってもいい。言って理解してもらえないようなら、関係性を考え直してもいいかも？（緑の風のアニー）

配送料など負担　相談を

【「小池精米店」（東京）3代目店主で「五ツ星お米マイスター」小池理雄さんの話】「農家が家族や親戚に贈り物として送る『縁故米』の習慣はよく見られます。ただ300キロの米を無償で送るとなると、収入減や配送料の負担で、家計に影響するのも確か。トピ主は農家を継いだ夫を通して義姉に台所事情などを伝えてもらい、配送料や精米などの手間賃の負担を相談してみては」