ツアー主催者団体の表彰式でメインの新人賞1人に対し“特別賞”が5人!? アンバランスさはむしろ日本ゴルフ界隆盛の証?
日本選手の海外での活躍が目立った2024年
「2024年GTPAルーキー・オブ・ザイヤー(ROY)/特別賞」の表彰式が18日、都内で行われた。ツアー主催者たちの集まりである日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)が毎年行っているもので、ROYに杉浦悠太、特別賞には松山英樹、笹生優花、古江彩佳、竹田麗央、上田桃子の5人を選出。都合がつかなかった松山以外の全員が出席して表彰された。 【写真】いい意味で「誰???」の嵐! これが今季のツアーを彩った女子プロたちの豪華絢爛“ドレスアップ”ショットです
年々、海外で活躍する選手が増えたこともあり、ROY以上に特別賞が目立つようになった同賞だが、今年は特にその傾向が強かった。パリ五輪銅メダルの松山、全米女子オープン2勝目を挙げた笹生、アムンディ・エビアン選手権でメジャー初優勝を果たし、米ツアーの平均ストロークNo.1であるベアトロフィーを手にした古江、8勝して年間女王となった竹田、そして今季限りで長いツアー生活に一区切りをつけた上田と、揃ったのは個性豊かなメンバーたちだ。 前日がJLPGAアワードだったことこともあり、女子は連日の表彰ラッシュ。それでも「アメリカ中心で、選んでもらうのは簡単じゃないなか、選んでもらえたのはうれしい」と古江が口にしたように、それぞれが喜びを表現した。 来季も米ツアーで戦う古江は「今年、最初の方に上位争いをしていたのに、勝てなかったのが悔しい。(来年は)勝ち切っていきたい」と、1月末から始まる来季を貪欲に見据える。 来季から米ツアーに挑む竹田は、表彰ラッシュを経験して「(ツアーの代表という)実感が湧いてきました」とはにかむ。結果がよかった直後だけに、超多忙なオフを過ごしているが、年末年始は束の間の休日を満喫する予定。「(地元の)熊本でゆっくりできるのを楽しみにしています」と、新たな戦いへの英気を養うつもりでいる。 一方、長い間務めたツアーの“顔”から離れる上田は「とりあえず頑張らない生活をします」と言いながらも、次のステップに向けた準備に意欲的だ。「なるべく長いスパンでできることを考えて、やることを考えます。いろいろな人に情報収集して」と、じっくりと構えつつも目は輝いている。「まずは英語を勉強したい。人にいろいろなことを聞いて、よりよい仕事につなげるためにも」という言葉からは、これからのグローバルに活躍する姿が想像された。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)