子どもが3人だと「所得制限なし」で「大学無償化」の恩恵を受けられると聞きました。年収700万円ですが、“大学進学費用”は貯めなくて問題ないでしょうか…?
大学費用を全く用意しないのは危険
前項の例の場合、長男が4年間大学無償化となるとも限りません。次男が大学に進学せず就職して扶養から外れると「3人以上の子どもを同時に扶養している」という条件を満たさなくなります。その場合、長男の大学3年生・4年生時は無償化されないため、授業料を全額用意する必要があります。 また無償化されるのは「授業料」と「入学金」のみであり、教材費や実習費は対象外です。今後、制度や家計の状況が変化するリスクもあります。さまざまな可能性をシミュレーションし、できる範囲で大学進学費用を準備しておいたほうが安心でしょう。
大学無償化制度を正しく理解しよう
2025年度からの大学無償化制度は多子世帯にとって大きな助けとなりますが、全ての子どもが無償化の恩恵を受けられるとは限りません。第2子や第3子については恩恵を受けられる期間が短いため、制度の対象となる条件をしっかり理解しておくことが大切です。 子どもの年齢差や将来設計、家計の状況に応じて、進学費用を計画的に用意してくださいね。 出典 文部科学省 「加速化プラン」による施策の充実 執筆者:山田麻耶 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部