<箱根駅伝速報>青学が“湘南の神”秋山で逆転して往路貫禄V3
第93回箱根駅伝の往路が2日、東京の大手町をスタート地点に、箱根の芦ノ湖の往路ゴールまでの5区間、107.5キロのコースで21チームによって争われ、3区で逆転した青学が3年連続で往路優勝を果たした。 1キロをトップが3分4で通過するスローぺースで始まった2017年の箱根駅伝は、花の2区(23.1キロ)で最初にレースが動いた。先頭集団を大会V3を狙う青学、神奈川大、早大、東洋大、駒大、東海大の6人が作ったが、まず東海大の関颯人(1年)が、権太坂の入り口で集団から少し遅れ 17キロ手前で予選会から勝ち上がってきた神奈川大の鈴木健吾(3年)が仕掛けた。青学のエース、一色恭志(4年)が遅れ、鈴木はさらにギアをあげて単独トップに飛び出して、3区へ。続いて一色は、37秒遅れの2位で3区へつないだ。拓殖大のワークナー・デレセ(2年)も10人抜きの快走を演じて4位に浮上した。 神奈川大は3区(21.4キロ)も越川堅太(1年)がトップをキープしていたが、湘南海外沿いコースの13キロ過ぎで2位につけていた青学の秋山雄飛(4年)がついに逆転。昨年も3区で区間賞をとっていた秋山は、夏場に体調を崩していたが、本番の舞台で大きな仕事をやってのけた。 また8キロ過ぎでは、早大のキャプテン、平和真(4年)が順位を3つ上げて駒大の下史典(2年)をかわして3位に出て、中継地点寸前で神奈川大まで抜いて2位。青学との差は1分22秒だった。 “湘南の神”の称号に恥じない走りを2年連続区間賞獲得で見せた秋山は、「40秒差で先が見えなかったので、飛ばすと後半にバテるので意識から消して走った。去年にタイムよりも遅くなっているのが悔しいですが、2年連続区間賞はうれしい」と、淡々とコメントを残した。 今大会から選手の健康面や、5区の影響力の大きさなどを考慮して4区と、数々のドラマを生んできた山上りの5区の距離が変更されたが、平塚から小田原の4区(18.5キロを20.9キロに変更)でも青学は、森田歩希(2年)が独特の小さな手の振りでトップをキープした。父親は国学院大の駅伝監督だったが、あえて青学を選んだという。1分29秒差で箱根初出場の早大・鈴木洋平(4年)が続き、3位には東洋大が桜岡駿(4年)の激走で順位を上げた。4位には帝京大。5位にはセルナルド祐慈(4年)が力走した創価大。駒大のハーフマラソン、1万メートルの現役日本人最高記録を持つエースの中谷圭佑(4年)は、故障明けの影響からか苦しい走りになって順位を9位に落とした。