「うちはお金持ちなの?」と子どもに訊かれたら、なんと答えるべきか(海外)
わが子から、うちは裕福なのかと尋ねられたら、まずは、なぜその答えが知りたいのかを考えてみよう。 どう答えるかは、子の年齢によって変わる。 年齢にふさわしい形で、正直に答えることを心がけよう。 子供たちは親を困らせる名人だ。 幼いわが子から「うちはお金持ち?」と尋ねられたとき、経済状況に関係なくすべての家庭に共通する、便利で単純な返答が存在する。 「どうしてそんなことを聞くの?」だ。
この単純な返答にはふたつの効果がある
ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)でパーソナルファイナンスのコラムを担当しているロン・リーバーが、子供がお金に関する質問をしてきたときには必ずそう答えると、著書『The Opposite Of Spoiled: Raising Kids Who Are Generous, Grounded, And Smart About Money(甘やかしの反対:寛大で、地に足がついていて、お金に賢い子を育てる方法)』で書いている。 この単純な返答にはふたつの効果がある。親は「そのとおりだ」や「そうじゃない」あるいは「あなたには関係ない」などと反射的に答える代わりに、自分の考えを整理する時間ができる。そのうえで、子供がなぜそんな質問をしたのかという根本に迫ることも可能だ。 「うちはお金持ち?」という問いは、所有、富、あるいは「裕福」という言葉が何を意味するのかという議論に発展させるきっかけとなる、とリーバーは指摘する。 そのうえでリーバーは、答えのない疑問を利用して、ほかの人のお金のことはあまり知らないし、優しさや創造性などといったことに比べれば、裕福さはそれほど重要な問題ではない、などという結論へと議論を誘導するようアドバイスする。 あるいは、もっと大きくなるまで、深入りするのを待つことも可能だ。同書で紹介される社会学教授で母親でもある女性は、3年生の息子にうちは裕福なのかと問われたとき、まっすぐ答えた。「親として経験したなかで最も心が痛んだことのひとつだったが、息子の目を見て『そうだ』と言った」と彼女はリーバーに語っている。「それで終わり。子の反応を待って、説明しなければならないと思う人も多いだろうが、それだけだった。彼は知ることを願い、私は真実を伝えた」