ステーブルコインは世界的な金融システムで重要性を増している:バーンスタイン
ステーブルコインは世界の金融システムにおいてますます重要性を増しており、米国債の18番目の保有者になっていると9月19日に発表された調査報告書で投資会社のバーンスタインは述べた。 安定した価値を維持するように設計された暗号資産(仮想通貨)の一種であるステーブルコインは、通常は米ドルにペッグされているが、ゴールド(金)などの他の資産も使用されている。 2023年に供給量が落ち込んだ後、現在のステーブルコインの流通量は過去最高の1700億ドル(約23兆8000億円、1ドル=140円換算)に回復していると報告書は述べている。また、オンチェーンの月間決済は過去12カ月で3倍増しとなり、7月には1兆4000億ドル(約196兆円)に達した。 「ステーブルコインは、国際的なユーザーに米ドルの貯蓄へのアクセスを提供し、デジタルドルをアメリカ以外にも広めている」と、ゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストは記している。 こうした暗号資産は、ペイパル(PayPal)、メルカドリブレ(MercadoLibre)、グラブ(GRAB)などの決済およびフィンテック企業との統合が増加していると報告書は指摘している。 また、ステーブルコインは国境を越えた決済にもますます利用されるようになっている。「暗号資産のレール上にある米ドル建てステーブルコインは国境を越えた決済手段として最も安価なものだ」とバーンスタインは述べ、レイヤー2では1000ドルをわずか1セントで送金できると付け加えた。 レイヤー1のブロックチェーンは、ブロックチェーンのベースとなる層、つまり基盤となるインフラだ。レイヤー2は、レイヤー1上に構築された別のブロックチェーンであり、拡張性と速度を向上させる。 バーンスタインによると、アメリカ以外のステーブルコイン保有者は、これらの暗号資産を自国通貨に対する価値の貯蔵手段として使用しており、新興市場の18歳から24歳までの若年層では、25%から50%のポートフォリオをこのタイプのデジタル資産で保有している人が20%いるという。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Stablecoins Are Becoming Systemically Important, Bernstein Says
CoinDesk Japan 編集部