焼酎もカツオも…関係人口増のカギはファン獲得 耕作放棄地から焼酎プロジェクト始動 鹿児島
南日本放送
ニューズナウでは「ふるさと新時代」と題して、地域の今を見つめる特集をお送りしています。今回の舞台は枕崎市です。 【画像で見る】焼酎もカツオも…関係人口増のカギはファン獲得 耕作放棄地から焼酎プロジェクト始動 「関係人口」という言葉をご存知でしょうか。この言葉は、その地域に住んでいなくても、その場所や住民と関わる人たちのことをさす言葉で、「観光以上、定住未満」とも言われています。 人口減少が進む中、この関係人口を増やし、活力を呼び込もうと、あるプロジェクトが動き出しました。 Q.きょうはどこから? (東京・羽田から 会社員20代)「羽田から」 Q.枕崎市に来るのは? 「今回が初めて」 Q.大きな荷物を抱えて? (鹿児島市から 公務員40代)「きょうの宿泊用」 Q.どこから? 「鹿児島市内。枕崎市に泊まることはほとんどない」 枕崎市に今月8日、県内外の20代から70代まで50人が集まりました。大学生に公務員、自営業、会社員など職業は、さまざまです。その目的地は… 枕崎市唯一の焼酎メーカー「薩摩酒造」の側にある2000平方メートルの土地です。 (参加者) 「思っていた以上に草が生えている」 「身長以上」 5年ほど前までサツマイモが植えられていましたが、土地の所有者が農業をやめたため、手つかずのまま、「耕作放棄地」になっていました。 市の基幹産業の一つ・焼酎の製造には原料のサツマイモを作る農家の存在が欠かせません。 ただ、問題があります。1980年、3万人だった枕崎市の人口はその後の40年間で、2万1000人に減りました。一方、枕崎市で農業を営む人は3000人から700人まで減少しました。 市全体の人口が3割減ったのに対し、農業人口の減少率は8割近くで、市の人口減の勢い以上にペースが速くなっています。 (こめ農家・70)「若い人はあまり農業をしない、慣れないから」 農家の高齢化が進んだうえ、鳥獣被害の増加などで荒れた農地では、新たな耕作者を確保することが難しいといわれています。 こうした現状に危機感を感じ、耕作放棄地を農地として再生しようと、新たなプロジェクトが立ち上がりました。