メローニ伊首相、政権基盤強化へ-欧州議会選で右派与党が得票伸ばす
(ブルームバーグ): 欧州議会選挙で極右政党の勢力拡大が確実となる中で、イタリアではメローニ首相率いる右派政党「イタリアの同胞(FDI)」が勝利を収め、政権基盤を一段と固める見通しだ。
テレビ局La7が公表した調査会社SWGの出口調査によると、FDIが勝利に向かっており、得票率は27-31%となる見込み。2019年の前回選挙では6%強にとどまっていた。
同調査によれば、2位は中道左派の民主党で得票率は21.5-25.5%となる見通しで、二大政党による分極化が浮き彫りになった。
FDIの連立パートナーであるサルビーニ書記長(党首)率いる右派の「同盟」とタヤーニ書記長の中道右派「フォルツァ・イタリア」は共に10%弱の得票率になると予想されている。
今回の欧州議会選挙ではフランスとドイツを筆頭に右派政党が支持を伸ばした。メローニ首相の政治姿勢は欧州議会会派の連携を巡る重要な決定やフォンデアライエン欧州委員長の後任選びの鍵を握ることになる。フォンデアライエン委員長は2期目を目指す意向を示している。
今回の選挙は22年総選挙で26%と得票率を大きく伸ばし第1党に躍り出たFDIにとって信任投票の意味合いを持っていた。
原題:Italy’s Meloni Wins EU Vote as Far-Right Gains Across the Bloc(抜粋)
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Donato Paolo Mancini