『インサイド・ヘッド2』ピート・ドクターと宮崎駿の特別対談が実現!「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で“映画制作の裏側”を語る
“感情たち“の世界を舞台にしたディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』(公開中)。このたび、TOKYO FMのラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」にて、ピクサー・アニメーション・スタジオとスタジオジブリのトップが“映画制作の裏側”を語る貴重な対談が放送されることが決定した。 【画像を見る】人生の転機を迎えたライリーの頭の中に大人の感情が登場する『インサイド・ヘッド2』 8月2日時点で世界興行収入が15億2388万ドル(約2276億円)を突破し、アニメーション映画史上世界No.1を達成、世界興行収入ランキング全体でトップ10入りをはたすという映画史を塗り替える歴史的快挙をはたした本作。高校入学という人生の転機を迎えたライリーだったが、部活も友人関係もうまくいかず戸惑ってしまう。そんな彼女の頭の中に現れたのは、シンパイら大人の感情たち。シンパイたちによって、ライリーの子どもの頃からの感情であるヨロコビたちは追放され、ライリーに“感情の嵐“が訪れる。 これまで様々な名作を世に贈りだし、アカデミー賞長編アニメーション賞を3度にわたり受賞したピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクター、本作の監督ケルシー・マン、プロデューサーのマーク・ニールセンが先日来日を果たし、以前より交流のあったスタジオジブリの宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーとの対談が実現。8月4日(日)と11日(日)と2週に渡り、「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」にて、両スタジオのトップによる貴重な対談が放送される。 ピクサー・アニメーション・スタジオとスタジオジブリは1980年代頃から親交が厚く、『千と千尋の神隠し』(01)ではピクサーがアメリカ配給版の英語吹替の監修を務めたり、『トイ・ストーリー3』(10)にはトトロがカメオ出演したりと深い交流がある。そんななか、来日したドクターらがスタジオジブリを訪問。手描きアニメーションを追求するスタジオジブリと、最先端技術を駆使し3DCGアニメーションで映画を制作するピクサーのそれぞれの制作現場の裏側や作品に対する想いなど、世界のトップアニメーションクリエイターの両者だからこそできる、アニメーション制作にまつわる熱い議論を交わした。 対談のなかで出てきた様々なトピックの一つが「テスト試写」について。映画が完成する前に何度もテスト試写を繰り返し、様々な人の意見を取り入れて映画を作り上げていくという制作手法を行っているピクサー。ドクターが「スタジオジブリではそういう事を行いますか?」と尋ねると、宮崎は「ないです。映画はお客さん全員が理解することは不可能です。責任を取るのは自分たちですから、そこにたまたまいた人に責任を預けるわけにはいきません」と持論を展開する。 するとドクターは「僕らのやり方だとテスト試写は役に立つんです。製作途中なのでこの部分は全然響いてない、感情を感じたいのに感じられてないということを見極められるので、調整することができるんです。確かに僕も意見を聞いている時は右から左に流すこともしますが、試写では一緒に観るんです。そうすると飽きている時や画面に観入っている時を肌で感じられるので、そのリアクションは本心だと思っています。それを観ながらなるべく多くの方に響くように調整するのが僕らの責任だと考えています」とそれぞれのアニメーション映画制作にかける信念や違いについて話し合った。 両者がより深く白熱した濃い話を語りつくしているラジオ「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」をぜひチェックして欲しい! ■<コメント> ●鈴木敏夫(スタジオジブリプロデューサー) 「思春期を迎えたライリー、その頭の中はいま、どうなっているのか?75歳のおじいちゃんには勉強になりました」 文/サンクレイオ翼 ※宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記