デーブ・スペクター氏 悔しいけど?NHK紅白を絶賛 「オールドメディアの勝利」と評した理由
テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏が昨年大みそかに放送された「第75回NHK紅白歌合戦」をはじめ各局の年末特番をジャッジした。毎回、紅白にツッコミを入れるのが恒例となっているが、今回は「オールドメディアの勝利」とまさかの絶賛。その言葉の真意とは?(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ) 【デーブ・スペクター氏の大みそか特番総チェック(前編)】 デーブ氏は開口一番「今回は驚くぐらい良かった。なんでこの人が出てるの?というのはもちろんあったけど、圧倒的に素晴らしいアーティストと演出がよかった。近年見たことがないぐらい完璧な紅白」とまさかの絶賛。 平均世帯視聴率は過去最低を更新した前年の31・9%から微増の32・7%でワースト2位。しかし「今はテレビ離れに加えていろいろなコンテンツもあるから(合格ラインと言われる)40%の壁は無理」と合格点を与える。 デーブ氏が成功の要因として挙げるのが「テレビの底力」。昨年、「オールドメディアの敗北」というワードがトレンド入りし、テレビの存在感が薄れつつあるが…。 「民放のセットがチャチくなってるけどNHKの美術、セット、音響、構成、演出すべてが素晴らしかった。テレビの底力を見せてくれた」と感服。さらに「ツッコミたいから見る側面もあるんだけど、今回はでき過ぎててツッコむところがないよ。だからネットニュース的には物足りない(笑い)。そういう意味でもオールドメディアの勝利」と流行りの言葉に乗っかった。 話題となったのがB‘z。収録映像と思われたがVTRの最後に2人がステージに登場し生演奏するサプライズで会場を盛り上げた。「中継とかではやるけど、会場でサプライズはあんまりやらないから、アッパレ!だよね」 あまりのツッコミどころのなさに、デーブ氏のいつものジョークとダジャレも不調気味。大トリを務めたMISIAについて「本当に歌唱力がすごい。MISIAを超えるのはミーシャインポッシブル(※mission impossible)だよ」と渾身のダジャレを放つが不発に終わった。 ここ数年は若い視聴者を取り込むためSNSでバズったアーティストを出場させていたが、視聴者間の認知度の差が激しく選考に疑問符が付いていた。今回は、こっちのけんとやCreepy Nutsが出場し「本当にいいものだけに絞ったからよかった」と選考にも納得感があったようだ。 そして「年末番組ってハッピーになるためにある。今回の大成功で、その役割を果たした。よくやったよね」とお手上げ。デーブ氏節を封じるほどNHKの勝利だったようだ。
東スポWEB