これだ、私の天職は。性別を理由に夢をあきらめる時代じゃない…圧倒的女性社会に身を投じたバスケットマン。JAC初の男性CA、推しは千葉ジェッツ
■「かお」 日本エアコミューター初の男性CAになって半年、本橋献人(もとはし・けんと)さん 【写真】〈関連〉笑顔の接客を心がけているという本橋献人さん=霧島市
鹿児島県霧島市の日本エアコミューター(JAC)で初の男性客室乗務員(CA)となり、6月の初フライトから半年がたった。機内ではきびきびとした動きに、爽やかな笑顔。真面目で明るい人柄がにじむ。「ずっと夢だった仕事に就けてうれしい。毎日が楽しい」と白い歯を見せる。 4月に入社し約2カ月の訓練を終え、鹿児島発沖永良部行きの便でデビューした。「乗務前は緊張していたが、接客しているうちに自然と緊張が解けた」と振り返る。 離島便を中心に運航するJAC。飛行時間が短い路線が多い。「少しでも快適な旅に」とキャンディーサービスに真心を尽くす。徐々に顔なじみも増え、「離島住民の生活の足を支えている」と実感する。 進路に迷っていた高校3年生の頃、英語の女性教諭が話していたCAへの憧れを聞き、興味を持った。人と関わりながら、飛行機でいろいろな場所に行ける。「これだ」と思い、CAに照準を定め、流通経済大で国際観光を学んだ。アイルランドに語学留学し夢に近づけた。
社会に染みついたジェンダーバイアス(性別に基づく固定観念)に疑問を抱く。「女性のCAが多いが、性別を理由に夢をあきらめるような時代ではない。これからなりたいと思う人を後押ししたい」と話す。 静岡県吉田町出身。小学校から大学までバスケットボールに打ち込んだ。週末は推しチームのBリーグ1部千葉ジェッツを応援する。霧島市国分で一人暮らしする23歳。
南日本新聞 | 鹿児島
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