函館「ラッキーピエロ」石狩「ロープウエー」 けいナビ総集編
今週のけいナビは上期総集編。4月以降に放送した3つの特集を振り返る。まずは日本経済新聞社の企画「食の王国 売れる極意」とタッグを組んだ、函館ラッキーピエロの話題から。 函館を中心とする道南エリアで17店を展開するラッキーピエロ。1987年の開業以来、地元客のみならず観光客にも愛され続け、今では全店合わせて年間250万人以上が訪れている。 一番人気はチャイニーズチキンバーガー。これだけで年間175万食販売するという。中華料理店を経営していた創業者の王一郎会長が、店で出していたチャイニーズチキンを具材にしたこれまでにないハンバーガーを作ろうと思い立ったことが、大ヒット商品の誕生につながった。 そんなラッキーピエロの人気の理由のひとつがメニューの豊富さだ。ハンバーガーだけでなくオムライス、ラーメン、ステーキといった具合に様々な品を選ぶことができる。日常的に訪れてほしいという思いから、値段はいずれもリーズナブル。一方で、原価率は約50パーセントというから驚きだ。
王会長は経営方針について、「大手のファストフードチェーンと勝負するのではなく、地域で1番売れる店になることを目指してきた」と語る。誰もが訪れる店になるためには、ナンバーワンの店でなければいけないという強い思いがあり、それは今も変わらない。道南以外に出店することはこの先もないとする。 続いては「気になる」事業特集。札幌の隣の石狩市が、石狩と札幌の間をロープウエーで結ぶ構想を描いているという内容だ。石狩は軌道系の公共交通機関がなく、市民の移動の足はバスとタクシーのみ。その頼みの綱も、最近の運転士不足の影響で減少、減便の危機に直面していることが構想の背景にある。 市は、石狩を起点にJR手稲駅、札幌市営地下鉄南北線麻生駅、東豊線栄町駅のいずれかと結ぶ案を示している。担当者は、「整備コストがモノレールの5分の1と少なくて済むことから、ロープウエーを選択肢に入れた」と話す。 しかし、街中にロープウエーを設置することは可能なのか。そのヒントが横浜にあった。泉陽興業(大阪)が運営する「YOKOHAMA AIR CABIN」は、JR桜木町駅から運河パークまでの約630メートル区間を5分ほどで結ぶ。開業から3年間で450万人が利用した。