原油先物は横ばい、中国の景気刺激策への期待で週間で上昇へ
[27日 ロイター] - 原油先物は27日、ほぼ横ばいとなっている。世界最大の石油輸入国である中国の刺激策が景気回復を後押しするとの観測が高まる中、週間ベースで上昇する見通し。 北海ブレント先物は0.01ドル安の1バレル=73.25ドル。米WTI先物は0.02ドル安の69.60ドル。週間ベースでは、ブレントが0.4%上昇、WTIも0.2%上昇している。 世界銀行は26日、2024年と25年の中国の国内総生産(GDP)成長率予測を引き上げたと発表した。最近の景気支援措置と短期的な輸出の底堅さを反映した。 ただ、家計と企業の信頼感低迷や不動産部門の逆風が来年も経済成長の重しになると警告した。 中国国家統計局の康義局長は26日、北京で会見し、2023年の国内総生産(GDP)が2.7%上方修正され129兆4000億元(17兆7300億ドル)になったと述べた。第5回「全国経済センサス」の結果を公表した。数日中にさらなる詳細をウェブサイトに掲載する。 関係筋によると、中国当局は来年、3兆元(4110億ドル)相当の特別国債を発行することで合意している。中国当局が景気テコ入れを強化する中、発行規模を今年の1兆元から大幅増額し過去最大規模とする。調達資金は、消費促進を狙った補助金プログラム、企業の設備更新、技術革新をけん引する先端分野への投資などに充てる。 米国石油協会が発表した最新の米国在庫週報によると、先週の原油在庫は320万バレル減少した。市場関係者が24日に明らかにした。 市場関係者は、エネルギー情報局(EIA)が発表する公式在庫統計で減少が確認されるかどうか注視している。ロイター調査では、12月20日までの1週間の原油在庫は約190万バレル減少し、ガソリン在庫は110万バレル、留出油在庫は30万バレル減少したと予想されている。