沖縄育ちのコーヒーとシナモンの葉で爽やかなお茶 間伐材でボールペン製作 名護市で活用法学ぶフォーラム
第2回沖縄珈琲フォーラム(主催・沖縄を世界的な珈琲アイランドにする会)が11月23日、沖縄県名護市のなごアグリパークで開かれた。シンポジウムや「生豆鑑定」「コーヒーノキ間伐ボールペン作り」などのワークショップがあり、約100人でにぎわった。(玉城学通信員) 【写真】1875年に沖縄へコーヒーが移植されたことを記す河原田盛美の著書「琉球備忘録」 シンポジウムでは、日本コーヒー文化学会常任理事の堀口俊英さん(75)が「沖縄コーヒーの可能性」と題して基調講演。沖縄コーヒーは発展途上の部分が多いとし「沖縄に向いているコーヒーの品種の見極めと生産者のレベルアップが必要。行政の支援も大切」と指摘した。 沖縄育ちのコーヒーとカラキの葉で爽やかな香りのお茶を作るワークショップでは、NPO法人ウヤギー沖縄理事長の近藤正隆さん(80)が「使用する沖縄コーヒーの葉は新芽が良い。葉には多くのポリフェノールが含まれ、カラキは沖縄に自生する希少なシナモンで爽やかな香りが元気を与えてくれる」と説明。カラキとコーヒーノキの葉を提供した名護市中山の名城政雄さん(77)は「葉は乾燥機で乾燥させミキサーで粉末にし、ティーバッグにする」と付け加えた。読谷村から来た佐久川流星さん(26)は「シナモンの香りがすがすがしさを感じさせる」と笑顔で話した。 また、東村川田「ハーモニーファーム」はコーヒーノキの間伐材を活用した「ボールペン」と「マグネットクリップ」作りのワークショップを開き参加者らが楽しそうに挑戦していた。同園代表者の比嘉江利子さん(46)は「18年前から700本のコーヒーノキを栽培している。定期的に間伐するのでボールペンは実用的かも」と語った。 参加者には県外の人も多く、鹿児島県沖永良部から訪れた道幸真紀さん(52)は「フェリーで5時間かけて来た。多くの人と出会えたのが収穫」とうれしそうだった。