〝出世レース〟サウジアラビアＲＣを制したのはアルテヴェローチェ

［ＧⅢサウジアラビアロイヤルカップ＝２０２４年１０月５日（土曜）２歳、東京競馬場・芝１６００メートル］ 　５日、東京競馬場で行われた２歳重賞・ＧⅢサウジアラビアＲＣ（芝１６００メートル）は、佐々木騎乗で２番人気のアルテヴェローチェ（牡・須貝）が大外から差し切り、新馬戦に続く連勝で重賞初制覇を決めた。勝ち時計１分３３秒０（稍重）。 「（スタートの）出がすごく良かったけど、先行集団で力ませ続けるより一段引いて折り合いに専念しました」。そんな鞍上・佐々木の言葉通りの落ち着き払ったエスコートが最後の爆発力を生んだ。スタートから１ハロン過ぎまではアルテ含む３頭で先行争いの形になったが、走る気持ちを抑えてスッと中団へと控える。巧みに馬場のいい外へ持ち出すと、先頭から５～６馬身ほど離れた６番手で直線へ。ラスト２ハロンでゴーサインを出し、内の馬群と離れた大外から一気に脚を伸ばして、鮮やかに差し切ってみせた。 「調教から乗せていただいて、厚みがあっていい馬だな、と感じていました。千六くらいがベストだし、大きいところでもやってくれるでしょう」。そう語った佐々木はこれで函館２歳Ｓ→札幌２歳Ｓに続く２歳重賞３勝目となり、須貝厩舎とのコンビで今年１５勝目と相性抜群だ。 　須貝調教師も「想定外のレースになったけど、（佐々木）大輔も調教に乗ってこの馬を分かっていたし、しっかりと決めてくれた。大したものだ」と若き鞍上を称賛。馬についても「王道に乗せていける」とし、今後はＧⅠ朝日杯ＦＳ（１２月１５日＝京都芝外１６００メートル）へ向かう予定だ（鞍上は未定）。