ヤマハの電動アシスト自転車『PAS』、2025年モデル「11車種の特徴と違い」を比較チェック!
ヤマハ発動機の電動アシスト自転車「PASシリーズ」の2025年モデルが、年末にかけて一挙リリース。12月20日より順次販売を開始している。用途やライフスタイル、好みによって選べる10モデルの詳細とそれぞれの違いを紹介。 詳細画像:ヤマハ『PAS』2025年モデル11車種・全カラー PASシリーズは、登坂時などの高回転ペダリング時でも快適な乗り心地(アシストフィーリング)と、状況に合わせて自動でアシスト力を制御する「スマートパワーモード」の搭載などが特徴。電動アシスト自転車のパイオニアであるヤマハが、30年にわたり進化をさせ続け、現在では20モデル以上のラインアップを取り揃える。 2025年モデルとして11月15日までに発表されたのは、毎日の買物や通勤など幅広いシーンに対応する「PAS With/With DX」、通学・通勤向け27型サイズの「PAS CITY-SP5」、通学向けに人気の「PAS RIN/Ami」、幼児2人同乗基準に適合した24型の子乗せタイプ「PAS Crew」、そして通勤や週末乗り向けシティーモデル「PAS CRAIG/CRAIG PLUS」、初めての電動アシスト自転車に最適な「PAS CHEER」、の6タイプ・9モデル。さらに11月18日には、20型小径子ども乗せ電動アシスト自転車「PAS babby」と「PAS kiss」、通学モデルの新型車「PAS ULU」も発表された。 2025年モデルは主にカラーリングの変更をメインに、一部車種ではアシスト機能のアップデートや、装備の追加もおこなわれている。新型車となる「PAS ULU」も含め、それぞれの車体の特徴を紹介していこう。 ◆小径子ども乗せ電動アシスト自転車『PAS babby』『PAS kiss』 「PAS babby(パス・バビー)」と「PAS kiss(パス・キッス)」は幼児2人同乗基準に適合した20型小径子ども乗せ電動アシスト自転車で、「日常に冒険のスパイスを」をコンセプトに開発された。子育てを積極的に協力して行う夫婦をターゲットに、ママもパパも使いやすく、週末に出かけたくなるようなデザインに仕上げている。 主な変更点は、ママ・パパ両方の使いやすさにこだわったコンパクトな新フレーム設計、走行中や押し歩き時の安定性を考えた車体の低重心化、サドルなど夫婦で共用しやすい自転車部品の採用など。ドライブユニット周辺のレイアウト変更により、ペダルを漕いだ時のチャイルドシートやハンドルとの距離にゆとりを持たせた。 スタンドは体に近い位置で踏み込めるよう形状を変更し、小柄なママでも軽い力で簡単にスタンドがけが可能になった。サドルは日本人の体型データをもとに97.5%の体型をカバーできる設計を採用。クイックレバーで高さ調整も容易になった。 制動力向上のため、前輪にVブレーキ、後輪に大型フィン付きローラーブレーキを採用している。 「PAS babby」は、オシャレなスタイリングが特徴の後ろ子ども乗せモデル。新型リアチャイルドシート「ハグシートプラス」を搭載し、日常での使いやすさや快適性を向上させた。カラーリングは「マットマーガレットイエロー」をはじめ全6種類用意されている。 「PAS kiss」は、ママ・パパの安心感、使いやすさ、快適性にこだわった前子ども乗せモデル。新型フロントチャイルドシート「コクーンルームプラス」を搭載し、より使いやすくアップデートされた。カラーリングは「マットエクリュ」をはじめ全4種類ある。 発売は2025年1月30日で、メーカー希望小売価格はPAS babbyが18万4000円、PAS kissが18万7000円(いずれも税込)。 ◆気張らずに使えるファッショナブルな通学用『PAS ULU』 「PAS ULU(パス・ウル)」は、「気張らずに使えるファッショナブルでタフなモデル」をコンセプトに、通学用に使用し、見た目だけでなく機能も求める高校生をターゲットとして開発された新型車。男女共に使えるスタイリッシュなデザインでありながら、通学時の毎日の使用や、長距離の利用にも最適で実用的な機能を兼ね備えた。 主な特徴は、タフな印象を与える新型骨太フレーム、荷物が飛び出しにくい形状で、重い荷物も入れられるワイヤーバスケット(耐荷重5kg)、幅広で荷物が置きやすいULU専用のリヤキャリアなど学生の使用シーンに適したモデルとなっている。 また、大型フィン付きリヤローラーブレーキを搭載。大型の放熱用フィンが作動することで、長い下り坂でもブレーキの制動性が低下しにくいのも特徴だ。 カラーラインアップは、フェンダーやキャリアなどの部品類をマットブラックに塗り分けることで、カジュアルでありながらタフな印象を与える「マットカーキグリーン」、落ち着いた印象にさりげないアクセントを加えた「マットダスティダークブルー」、洗練されたエレガントな印象の「マットエクリュ」、どんな服装にも合わせやすいスタンダードカラーの「マットブラック2」の全4色。 発売は2025年3月21日で、メーカー希望小売価格は15万5000円(税込)。 ◆幅広いユーザーの受け皿に『PAS With』『PAS With DX』 「PAS With シリーズ」は、日常の買い物や通勤など多様なシーンでの使用を想定したデザインと機能を持つスタンダードモデル。 登坂時の高回転ペダリングでも快適な乗り心地を提供する「スマートパワーモード」を搭載している。さらに、15.8Ahの大容量バッテリーを採用し、充電頻度を抑えつつ毎日の外出に対応する。 2025年モデルの「PAS With」は、自然の温かさを感じる「マットナチュラルブラウン」、上品でカジュアルな「ダスティダークブルー」、鮮やかな「マットマーガレットイエロー」(26型のみ)の新色を採用した。 「PAS With DX」は、「籐風ナチュラルバスケット」「クラシカルテリーサドル」の採用など、より質感やパーツにこだわったファッショナブルなモデルで、新たに「マットエクリュ」というエレガントなカラーが追加された。 発売は12月20日で、メーカー希望小売価格はPAS Withが14万2000円、PAS With DXが15万円(いずれも税込)。 ◆便利な機能が充実『PAS CITY-SP5』 「PAS CITY-SP5」は、通学・通勤向けの27型電動アシスト自転車で、長距離走行や荷物の多い通学・通勤シーンに適した機能が充実。主な特徴として、登坂時などの高回転ペダリング時でものびやかで快適な乗り心地を実現するアシストフィーリングが挙げられる。 また、状況に合わせて自動でアシスト力を制御する「スマートパワーモード」を搭載。27型リムと太めのタイヤの組み合わせ、内装5段変速などにより快適な走行性を実現している。 長距離走行にも対応する大容量バッテリーを採用し、実用性も考慮されている。大型バスケット(約25L)、ステンレス製リヤキャリヤ、両立スタンドなどの装備も充実しており、日常的な使用に便利な仕様となっている。 2025年モデルでは、新たに2色のカラーリングが追加。知性的な印象を与える「マットインディゴ」と、カジュアルな印象でどんな服装とも合わせやすい「マットオリーブ」が新色として登場し、全3色のラインアップとなった。 発売は12月20日で、メーカー希望小売価格は15万5000円(税込)。 ◆通学向け『PAS RIN』『PAS Ami』 「PAS RIN(パス・リン)」と「PAS Ami(パス・アミ)」は通学向け電動アシスト自転車。 両モデルは、登坂時などの高回転ペダリング時でものびやかで快適な乗り心地を実現する「スマートパワーモード」を搭載。また、長距離通学にも対応する大容量バッテリー(15.8Ah)や大型バスケットなど、通学向けの装備を充実させているのがポイント。 「PAS RIN」は、シンプルでかっこいい通学車をコンセプトに、ストレート基調のフレームを採用したスポーティでユニセックスなデザインが特徴。2025年モデルでは、新たに「マットカーキグリーン」「パウダーブルー」「マットライトグレー」の3色を追加し、全5色のラインアップとなった。 「PAS Ami」はかわいいと実用性を両立した通学車をコンセプトにした女性向けモデル。2025年モデルでは、現代の高校生のニーズに合わせてナチュラルなデザインを取り入れ、サドルとグリップを深みのあるダークブラウンに変更、新色として可憐な印象の「マットソフトラベンダー」を追加した。 発売は両モデルとも2025年1月30日で、メーカー希望小売価格はPAS RINが14万8500円、PAS Amiが15万2900円(いずれも税込)。 ◆24型子乗せモデル『PAS Crew』 「PAS Crew(パス・クルー)」は、幼児2人同乗基準に適合した24型の子ども乗せ電動アシスト自転車。 子ども乗せ卒業後もチャイルドシートを外して長く使えるスタイリッシュなデザインが特徴。のびやかで快適な乗り心地と状況に合わせて自動でアシスト力を制御する「スマートパワーモード」を搭載。PASシリーズ最上位のアシスト力を備え、子どもや荷物を載せた状態での発進から坂道走行まで優れた性能を発揮する。 2025年モデルでは、日常での使いやすさと快適性を向上させた新型リヤチャイルドシート「ハグシートプラス」を搭載している。この新型シートは、従来モデルの特徴である子どもの頭部を270度包み込むヘッドレストはそのままに、乗せ降ろし時の使いやすさを改善している。 具体的には、子どもを通すスペースを広く確保できる「開閉式ハンドルバー」を新たに採用。また、座面のクッション性を向上させ、子どもがより快適に座れるようになった。シートのカラーリングも、従来のブラック1色から、車体とのコーディネートを考慮したブラックとホワイトの2色展開になった。 車体のカラーリングは、街中やアウトドアのシーンにも自然に馴染む「マットカーキグリーン」、カジュアルな印象の「マカロンラテ」に加え、上質感があり落ち着いた印象の「マットブラック」を新たに設定し、全3色のラインアップとなった。 発売は2025年1月30日で、メーカー希望小売価格は19万8000円(税込)。 ◆都会派デザイン『PAS CRAIG/CRAIG PLUS』 「PAS CRAIG(パス・クレイグ)」は、Urban Outrunnerをコンセプトに開発された都市型の電動アシスト自転車。週末の街乗りから通勤まで幅広い用途を想定し、街中の様々なシーンにフィットするシンプルで上質なデザインが特徴となっている。 細身のパイプフレームを採用したシンプルでスタイリッシュなデザイン。ブラックリムの採用など細部の配色にこだわったカラーリングを採用した。内装3段変速など日常生活での数km圏内の移動に適した装備を持つ。 2025年モデルでは、人気カラーを継続しつつ、新たに「マットニュアンスグレー」を加えた全3色展開となる。 また2025年モデルでは、実用性を加えた新モデル「PAS CRAIG PLUS」を新設定。「PAS CRAIG」の洗練されたデザインを踏襲しつつ、毎日の通勤・通学により便利な実用性を追加した。大容量バッテリー(15.8Ah)を搭載し、充電頻度を抑えた日常使用が可能。また、突然の雨にも対応できる前後フルフェンダーを装備しているのが特徴。 カラーリングは、シンプルで上質感のある「マットジェットブラック」とカジュアルな印象の「カーキジェイド2」の2色展開となっている。 「PAS CRAIG PLUS」が12月20日の発売で、メーカー希望小売価格は14万2000円。「PAS CRAIG」が2025年1月30日発売で、12万9000円(いずれも税込)。 ◆初めて電動アシスト自転車に触れる人に『PAS CHEER』 「PAS CHEER(パス・チア)」は、初めて電動アシスト自転車に触れる人向けに、日常使いに必要な機能は十分に備えつつ、シンプルながら高いコストパフォーマンスを実現したモデル。一充電で最大60kmのアシスト走行が可能(オートエコモードプラス)で、充電時間は約2.5時間。 主な機能は、スタンドを掛けるとハンドルがロック(半固定)される「スタンド連動式ハンドルストッパー」、てこの原理で軽い力でスタンド掛けができる「かるっこスタンド」、跨ぎやすく乗り降りしやすい低床U型アルミフレームの採用など。 2025年モデルは、路面状況に合わせて自動でパワーコントロールを切り替えてくれる「スマートパワーアシスト」を新たに搭載。シングルギアと組み合わせることで、走行中の変速操作やアシストモードの切り替えが不要となり、初めて電動アシスト自転車に乗る人でも簡単な操作で快適に走行できる。 また、約22リットルの大容量で軽量な角型バスケットも新たに採用。カラーリングは、シンプルで洗練された印象を与える「マットブラック2(つや消し)」を追加し、これまでのマットピュアシルバー、スモークイエロー、ノーブルネイビーと合わせ26型では4色の展開(24型は2色)。 10月18日より販売を開始しており、メーカー希望小売価格はオープン。 ヤマハはこれらの他にも様々なモデルを展開しており、順次最新モデルが登場する見込みだ。
レスポンス レスポンス編集部