ピムコ、さらなる米地銀破綻を予想-商業用不動産向け融資が集中
マレー氏によると、大手銀行は08年の金融危機以降、商業用不動産向け融資を抑制してきたため、大手銀にとって不動産エクスポージャーがシステミックな問題を引き起こすことはない見込みだという。しかし、借り手が返済できないということは、21、22年に比べて貸し出しがさらに減少していることを意味すると同氏は付け加えた。
多くのモーゲージ不動産投資信託(REIT)も自らの問題に直面しており、新規投資を引き受ける能力は限られる。スターウッド・リアル・エステート・インカム・トラストは先月、流動性を維持し資産売却を避けるため、投資家の資金引き揚げの制限を厳格化した。ブラックストーンの590億ドルのREITでは解約請求が増えた。
ブラックストーンの不動産投資信託、スターウッドの解約制限で打撃
銀行ばかりでなく、米ファンドによる2000億ドル超のローンが25年までに満期を迎え、これも要注意だとマレー氏は指摘。また、ピムコはドイツの銀行が商業用不動産のエクスポージャーをどのように処理するかにも注目している。
「金利上昇と景気後退圧力が組み合わさると、資本市場とファンダメンタルズの両面から、商業用不動産に真の課題が生じる」とマレー氏は述べた。
原題:Pimco Warns of More US Regional Bank Failures on Property Pain(抜粋)
原題:Pimco Warns of More US Regional Bank Failures on Property Pain(抜粋)
--取材協力:Neil Callanan.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Laura Benitez