進化はフルチェンジ並み!? こんなに変わっていいんかい! ホンダの本気が注入されたマイチェン[ヴェゼル]の走りに脱帽です!
■あまりのよさに脱帽してしまった!
では実際に走ってみてどうか?走り出しから違った。市街地で普通にアクセルを踏んで加速していく時のスムーズさにまずは驚く。さらに巡行時、ハイブリッドは、エンジンのオンオフにより切り替えが不快に感じることが多いのだが、それもうまく抑えられている。 コンパクトSUVはホイールベースの短さやコストをかけないサスペンションにより、乗り心地があまりよくないのが普通だが、このヴェゼルe:HEVは、下からコツコツという突き上げもなく、乗り心地は上質。 市街地からワインディングへ登っていく時に、明らかに違うと感じたのはハンドリングのよさと静粛性の高さ。アクセルを踏み込んでいってもリニアに反応するし、コーナ-手前からステアリングを切っていっても思い通りにトレースしていく。さらにSPORTモードに切り替えてアクセルを踏むと応答性が俊敏になるので、走りが実に楽しいのだ。 静粛性については、高い速度域を走行しても、1クラス上の静かさ。これはレーンチェンジ時にアクセルを踏み込んだ際も同じ印象だった。とにかくハイブリッドモードの切り替えがスムーズで、ストレスを感じないので、それに輪をかけて静かだと感じるのかもしれない。 コンパクトなサイズで軽快で運転しやすい、ストレスを感じないスムーズな加速フィール、上質な乗り心地とバランスよく両立させているリニアなハンドリング、1クラス上の静粛性を今回の試乗で感じとることができた。 ビッグマイナーチェンジしたヴェゼルは、よくぞここまでホンダが本気になってやってくれた、と唸るほどで、ライバル車はもうこのレベルには届かないかもしれないと思ったほどだった。 ただ、e:HEV Zの価格が319万8800円というのは納得できるが(ちょっと高いけど)、e:HEV Z PLaYパッケージが355万6300円と諸費用含めると400万円近くになる点が大いに気になる。いっぽう、Xグレードベースのe:HEV X HunTパッケージが299万8600円と300万円切りということにも注目。おススメは一番人気となりそうなe:HEV Zもしくはe:HEV X HunTパッケージになるだろう。 はじめ(登場時)からやってほしかったという意見も聞こえてきそうだが、これは発売から3年経ってわかる、熟成しないとわからない改良ではないだろうか。ぜひ、一度、ディーラーでヴェゼルの試乗車に乗って欲しい。その片鱗をみせてくれるはずだ。