「6」がつくものに要注意? 泥沼にハマらないための「陰謀論」最新教養!
そこで注目されているのが、犯人のXアカウントのヘッダー画像に使用されていたポケモン、キノガッサです。キノガッサのずかん番号は「286」。この数字は犯人からのメッセージなのではないかと、この数字と結びつく聖書の一節などを探す動きが広がっています。 トランプ支持者たちが「カエルのぺぺ」という漫画のキャラクターをミームにしたように、ポケモンが陰謀論のミームにされてしまわないか、個人的に心配しています。 ■陰謀論への対策は陰謀論を知ること? ――陰謀論の泥沼にハマらないためには、どうすればいいのでしょうか? 雨宮 陰謀論のパターンを知っておくといいでしょうね。陰謀論の多くは、用語やロジックが似ています。例えば、「○○人が井戸に毒を入れた」系の陰謀論は大昔からあります。 日本でも関東大震災のときに、朝鮮人関連のデマが流れました。外国人への警戒心など、人が不安を抱くツボは時代や地域を問わずある程度決まっている。「敵はこいつで、こんな悪さをしている」という単純なストーリーを目にしたら、要注意です。 一方で、陰謀論にハマる気持ち良さをある程度知っておくのもいいかもしれません。 ――それはなぜでしょうか? 雨宮 陰謀論には、「ほかの人は知らない本当のことを自分は知っていて、それを広めることで世の中がひっくり返るかもしれない」という、大きなストーリーと一体化する気持ち良さがあります。普段の生活や仕事では感じづらい人生の意義ですね。 通常、人生の意義を得るには地道に何かを頑張ったり、仲間と何かを成し遂げたりといった努力が必要ですよね。一方、陰謀論では「ある日突然、光側から戦士に選ばれる」みたいな数段飛ばしの話になる。そして、苦労をせずに報われるのは気持ちいい。 陰謀論と知った上で陰謀論に触れて、その気持ち良さを仮に体験してみると、ハマる側の気持ちもわかるのではないかと思います。