「あの感触は忘れたい」東京D特大弾より「H」の快感 西武の25歳外野手が7月打率4割5分5厘、同期ドラ1移籍に「人は人」
◆西武3―6ロッテ(5日、ベルーナドーム) 西武の西川愛也が調子を上げてきた。4点を追う7回無死一、二塁、ロッテ小島のスライダーを捉えて右前適時打。相手の守備がもたつく間に一塁走者の山村も本塁へ生還し、2点を返し「絶対に打ってやろうと思っていた」と自らの打撃に納得していた。 ■愛されキャラ、トレード加入の野村大樹はこんな人【写真】 1点を追う4回2死一、二塁のチャンスで甘いスライダーを打ち損じていた。7回の打席も1ボールからスライダーを狙いにいってファウル。「スライダーに張ったら逆に力むな、と。真っすぐを狙った中で対応しよう」と切り替えたのが功を奏した。 7月に入り、金色に近かった茶髪を黒く染めた。「衝動です」と深い意味はないというが、2日の東京ドームでのソフトバンク戦で有原から右翼スタンド上段に特大の今季1号本塁打を放つなど、7月は11打数5安打、4割5分5厘と大暴れしている。西川は「単純にタイミングが取れて、自分のポイントで振れている」と好調を実感。「あのホームランの感触は忘れたい。Hランプを本当にたくさんともしたいので」と一発より堅実な打撃を心がけた。 2018年にドラフト2位で入団。同年1位で育成選手の齊藤大将投手はこの日、ソフトバンクへのトレード移籍が発表された。育成から同じ外野手の奥村光一が支配下選手登録され、巨人から松原聖弥もトレードで加入するなど、最下位脱出へ次々と新戦力が入ってくる。それでも今季若手の成長株としてスタメン定着への期待をかけられている25歳は「人は人、自分は自分なので。自分がやるべきことをちゃんとやるかだと思います」。今年こそ混戦のレギュラー争いから抜け出すため、一喜一憂していられない。 (末継智章)
西日本新聞社