どこの川でも起こりえる「崩れ砂」 子どもたちに伝えたい、上を向いて胸を張って「浮いて待て」
RKB毎日放送
夏休みが始まり子供達が水辺で遊ぶ機会も増えてきます。そこで一番気をつけなくてはならないのが水難事故です。 【画像で見る】「崩れ砂」「浮いて待て」 命を守るためにはどんなことに気をつければいいのでしょうか? キーワードは「浮いて待て」です。 ■小学生3人が死亡した川の事故 夏休み初日だった去年7月21日、福岡県宮若市の川で小学6年の女子児童3人が溺れて死亡しました。 事故を受けて発足した宮若市水難事故防止対策協議会は、現場を含む川のそばなど24か所に立ち入り禁止や注意を呼びかける看板を設置するなど水難事故の再発防止に取り組んでいます。 ■突然深みにはまる「崩れ砂」とは この事故を調査した専門家は「崩れ砂」と呼ばれる川底の傾斜にある崩れやすい砂が原因だったと指摘します。 水難学会理事 長岡技術科学大大学院 斎藤秀俊 教授 「斜面が崩れやすくなっていますと、その砂の斜面に踏み入れた瞬間に、斜面が崩れて足あるいは体ごと水中に持っていかれるという現象になるんですね」 こちらは斎藤教授が撮影した動画です。 川の中央部に進んでいくと突然深みにはまってしまいました。 「これはどこの川でも起こりえることです」 ■仰向けで水面に浮く時のポイント RKB 若松康志 記者 「夏休みを前にこちらの小学校では着衣泳の授業が行われています」 服を着たまま海や川に落ちたことを想定した着衣泳。 子供たちはペットボトルを使った浮き方や仰向けで水面に浮く背浮きの方法を学びました。 合言葉は水面に浮いて救助を待つ「浮いて待て」です。 水難学会理事 長岡技術科学大大学院 斎藤秀俊 教授 「『浮いて待て』は特に背浮きをする時にはしっかりと呼吸を止めて背中を下にして、あおむけの状態で水の上に浮くような形になります。本当に自然体で大の字に近くなる感じで広げて、安定して浮くと。基本的には呼吸はずっととめたままいっぱい息を吸って止めたまま。苦しくなったらはーっと吐いてもらってすぐに吸うということで」 参加した小学生 「出来るだけ上を向いて胸を張ることが大事だと教わりました」