芸人・やす子「つらいときはトイレでひと呼吸」は、いい状態で仕事を続けるために必要なこと
人つき合いは超苦手。でも、一体感は大好き
今回の映画では、自分の知らないことを恐れたり、人を見た目で判断してしまうことなどが冒険をテーマに描かれている。 「人を見た目で判断することは誰にでもあることだと思うんですけど、現実として『意外に人は見た目じゃないんだな』と思わされることのほうが多いな、って感じています。でも、そのことを知るためにはこの映画のタイトルにも入っている『冒険』が大事だなと思うんです。 人は冒険するからこそ、井の中の蛙にならずにいろいろな知識を得られる気がします。知識を得ることってすごく大事ですし、挑戦することで人の気持ちもわかるようになるのかなと、アフレコをしながら、改めて感じました。生意気言ってすみません、はい~」 といいながらも、やす子さんは自身の冒険の中で、ネックになった事柄があったという。それは、前編でも少し触れたが、自分自身も認めるほどの「人見知り体質」だということ。 「そうなんです。めちゃくちゃ人見知りですし、人つき合いも超苦手です。人と話すのもあまり得意ではありません。でも、それだと仕事にならないなぁ、と感じて。担当している番組のロケなどでは、自分が場の空気を作らないといけないので、苦手だけど頑張って積極的に話しかけるようにしています。 『素敵なロケにしましょう! 』は必ず言いますね。最初の頃は言うのが大変だと思うこともあったけれど、口に出してみると、不思議と空気感が変わるんです。そういうのはうれしいですし、みんなで一体になるのも好きなんです。やっぱり勇気を出すって大事だなと思います」
「失敗が多い人生」を笑いに変えられる今の仕事
「お笑いの仕事は、すごく自分に向いていると思っています。自分は幼い頃から失敗が多い人生だったのですが、その失敗を話すだけで、『すごいね』と驚かれたり、笑いにできたりします。日常の喜怒哀楽を全部仕事にできる仕事ってあまりないと思うし。外の世界だと怒られちゃうことを笑ってもらえるのはうれしいです」 たとえば、自衛隊時代に訓練中に寝てしまい、起きたら訓練が終わっていたという話も、自衛隊だったら怒られてしまうけれど、お笑いだとそれがトークに活かせたりする。失敗が生かせるという副産物に驚くことも多いという。 「この間も納言のみゆき(薄幸)さんと温泉に行ったとき、みゆきさんがお湯が『熱い』って言うから水をいっぱい入れたら、ぬるくなってみゆきさんが風邪ひいちゃったんです(笑)。そういう失敗や申し訳ないこともいつか笑い話にできるというのは、いいなと思います。普通ありえないですからね、はい~」