「厳しい質問」U-23日本代表、山本昌邦TDが明かしたOA枠の状況は?米国遠征では招集なし。”移籍”がカギの一つに「日本サッカーの成長において大事な節目だと…」
日本サッカー協会は30日、6月7日(非公開)と11日に行う国際親善試合 U-23アメリカ代表戦に臨む、U-23日本代表のメンバー発表を行った。 パリオリンピック(五輪)2024 男子サッカー競技 試合日程・組み合わせ・順位表・放送予定 U-23アジアカップでは準決勝でU-23イラク代表に勝利してパリ五輪出場を決めた日本。決勝ではU-23ウズベキスタン代表に白星を飾り、4大会ぶり2度目のアジア制覇を飾っている。 パリ五輪へ向けての旅路を進める日本は、アメリカ戦に向けて細谷真大や藤田譲瑠チマ、松木玖生らを順当に選出。そしてA代表の参加が主となっていた鈴木彩艶や、NECナイメヘンの佐野航大が初招集に。シュトゥットガルトでプレーするチェイス・アンリが10月のアメリカ遠征ぶりの招集となった。 本番の7月のパリ五輪では、オーバーエイジ3人を含めた登録メンバー18人と人数が絞り込まれていく。しかし、今回の遠征メンバーにオーバーエイジが含まれていなかったことから、報道陣からは同件についての質問が多く飛ぶことに。 そして山本ナショナルチームダイレクターが「非常に素晴らしいご質問だと思いますが、1番私が困る質問がズバッと…(笑)」と、苦笑いしたのは「予備登録も含めてオーバーエイジの土台にいる選手人数がどれくらいいるのか」というものだった。 人数に関しては「申し上げられない」と明言を避けた上で、オーバーエイジを招集するにあたって障壁となるキーポイント「移籍の可能性」について言及。 「彼らには本当にそういう(五輪に参加したい)気持ちはありますが、移籍先のクラブがどこになるか決まらない状況の中で、五輪のチームに迷惑はかけたくないという思いもあります」 「『(五輪に)行きますよ』と本人が言った中で、突然大きな移籍が動き出したら…五輪の期間がクラブではプレシーズンとしてトレーニングが大事な時期になります。その時期にトレーニングに参加していなければ、ポジションがとてつもない競争になる。ポジションが取れなければ9月のワールドカップ予選も呼ばれなくなってしまうリスクもある。選手たちは本当に悩んでると思います」 日本サッカーのレベルが上がっているからこそ、ステップアップの可能性のある選手たちも必然的に増えてくる。その移籍期間が五輪と被ることで、優先順位がどちらになるのかという天秤にを選手それぞれがかけないといけない。山本ダイレクターとしてはこの状況を「難しい選択でそれを選手に背負わせるというのは我々としては避けたい」としつつも「日本サッカーの成長においても大事な節目だと感じておりますので、この経験は先々に活かしたい」と、日本サッカー全体としてポジティブに捉えていきたい意向を示している。 最後に山本ダイレクターは「厳しい質問すぎてすいません」と謝罪。「こんな答えしかできないですが、頑張りますとしか言いようがないです。具体的な数字に関してはご勘弁していただければ」と締めくくった。