久保建英に求められるのは「目に見える結果」 スペイン人番記者が指摘するレアル・ソシエダ飛躍のカギとは?
【久保は目に見える結果を残さなければならない】 チームが好成績を維持するために、久保に求められることはたくさんある。それは目に見える結果を残さなければならない点だ。みんなの注目を集め、試合の流れを変える選手であることに満足するだけでなく、得点力を向上させ、よりアシスト力のある、決定的な役割を果たす選手にならなければならない。 その最たる例が第12節のセビージャ戦(2-0)だ。アウェーのサンチェス・ピスフアンで解き放たれた彼は、相手の守備陣を狂わせ、得点を決め、マッチMVPに輝いた。彼が集中力を高めた状態で試合に臨めば、ラ・レアルは慢性的に抱えている深刻な得点力不足を解消できるはずだ。現在は、多くの決定機を作り出しているにもかかわらず、ものにできていない状態が続いている。だが守備面は安定しているため、攻撃面の改善が順位を上げる鍵となる。 今季も永遠のライバル、アスレティック相手に酷い試合をしてしまったが、あまり心配する必要はない。あの試合の問題は、ダービーを戦うための適切なエネルギーを注げなかったことだからだ。それ以外はこれまでと似たような状態だった。確かに最初の30分は酷かったが、以降はゲーム内容も改善し、例えラ・レアルが1点を取り返し引き分けで終わったとしても誰も驚かない試合展開だっただろう。 一方で、みんなが驚いたのは久保を早々に外したことだ。確かに前半の出来はよくなかったが、攻撃で何かしようとしたのが久保だけだったのも事実だ。しかも彼は交代直前、パフォーマンスを向上させ、アスレティック守備陣にとって頭痛の種になっていたのは明らかだった。交代させるべきではなかった。 ラ・レアルの改善に関しては多くを語ることができる。そのなかにおいて、久保が安定したパフォーマンスを発揮することが非常に重要となるだろう。 (髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)
ロベルト・ラマホ●取材・文 text by Roberto Ramajo