久保建英に求められるのは「目に見える結果」 スペイン人番記者が指摘するレアル・ソシエダ飛躍のカギとは?
【コンディションが上がり、チームの守備は安定】 久保以外の要素でラ・レアルが進化を遂げた理由としては、チーム全体のフィジカルコンディションがシーズン開幕時に比べてよりよくなり、より団結できていることが挙げられる。 大前提として、今夏のプレシーズンがラ・レアルにとって悲惨なものだったことを忘れてはならない。代表戦参加により多くの選手の合流が遅れ、補強にも時間がかかり、適切な準備ができなかった。イマノルはそうなるのを恐れて事前に警告していたが、ラ・リーガ開幕にうまく間に合わなかった。新体制のチームに油を差し、すべてのピースを組み立てるための時間が必要だと考えていたが叶わず、スタートダッシュに失敗したのだ。 時間の経過とともに、イマノルの訴えが正しかったことが証明されていく。新加入選手がよりフィットし、守備が安定を取り戻して、少ないゴールを勝ち点につなげられるようになった。守備が改善されたことでチームは大きく成長し、これが今のチームのベースとなっている。 そして何よりもアウェー(7試合3勝2分け2敗の勝ち点11)で好成績を残せているのが大きい。それでチームは命を繋いでいる。というのも、久保がすばらしいプレーを披露したバルセロナ戦(1-0)は別にして、今季はホーム(7試合2勝1分け4敗の勝ち点7)で勝ち点を手にするのに苦労しているからだ。 これから年末にかけては、11月の代表戦前までのような勝ち点獲得のペースを維持するのは容易でないと強調しなければならない(※10月から11月のインターナショナルブレイク間の成績は4試合3勝1敗の勝ち点9)。すでにバスクダービーに敗れ、クリスマス休暇までにベティス、レガネス、ラス・パルマス、セルタとの対戦を控えている。どのチームも1年をいい形で締めくくることを望むため、拮抗した試合が続くだろう。 ラ・レアルにはヨーロッパリーグ(EL)圏内で2024年を終えるという課題がある。だからこそダービーでの痛恨の敗北を引きずらず、気持ちを切り替えて立ち直らなければならない。