スコット・ディクソン、コーション8回の荒れたレースを制して通算58勝目。プルシェール初のトップ10|インディカー:デトロイト
伝統のインディ500から1週間、インディカー・シリーズの第6戦デトロイト・グランプリが行なわれた。優勝したのはベテランのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)で、インディカー通算58勝目となった。 【リザルト】インディカー・シリーズ:デトロイト・グランプリ決勝結果 デトロイト・グランプリは、天候により目まぐるしく路面コンディションが変わった。そんな中ディクソン陣営は、正しくタイヤを選択。さらにレース終盤は燃料を巧みに節約し、最終的にはマーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)を0.8567秒差で抑えてトップチェッカーを受けた。 今回のレースは合計100周で行なわれたが、レース中に8回もコーション(合計47周)が出される、荒れた展開だった。 そんなレースでの燃費走行について、ディクソンは次のように説明した。 「50周目くらいだった。僕は『今ピットストップすれば、その後はピットストップせずに走り切れると思う』と言ったんだ」 「もちろん、そこまでリスクを冒したわけじゃない。でも、チームは完璧な判断を下し、正しい戦略を採った。そして勝ったんだ。最高じゃないか!」 エリクソンは最終スティントに入った時は4番手だった。そこから追い上げを見せたが、2位が精一杯だった。また2023年の最優秀ルーキーとなったマーカス・アームストロングが3位に入り、チップ・ガナッシがトップ3のうちふたつを占めた。 アンドレッティ・グローバルのカイル・カークウッドが4位、アロー・マクラーレンのアレクサンダー・ロッシが5位だった。複数回の接触とペナルティで厳しいレースを強いられたウィル・パワー(ペンスキー)が6位に入り、7位のパトリシオ・オワード(アロー・マクラーレン)を抑えた。 メイヤー・シャンク・レーシングのフェリックス・ローゼンクヴィストは、22番手と厳しい位置からのスタートとなった。しかしこのレース最多となる26回のオーバーテイクを披露し、8位でフィニッシュすることができた。 またスーパーフォーミュラへの参戦を1戦のみで取り止め、シーズン途中からアロー・マクラーレンのドライバーとしてインディカー・シリーズへの挑戦を開始した、昨年のFIA F2王者であるテオ・プルシェールは10位に入った。プルシェールにとってはこれが初の、インディカーでのトップ10フィニッシュとなった。
Joey Barnes
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