北海道の部隊が奄美入り 大規模演習へ準備着々 陸上自衛隊
防衛省が事業契約する双胴高速フェリー「ナッチャンWorld」(1万549トン)が10日、鹿児島県の名瀬港に寄港した。奄美大島や全国の自衛隊施設で行われている「2024年度陸上自衛隊演習」(9月2日~11月下旬)と、日米共同統合演習「キーン・ソード25」(10月23日~11月1日)に伴う入港で、同船で隊員約150人、車両約60台が奄美大島入りした。11日以降も定期フェリーなどで全国の部隊が奄美入りする。 同船は午前8時ごろ名瀬港に入港。陸上幕僚監部などによると、到着したのは北海道全域を担当する陸自北部方面隊所属の隊員とトレーラーなどの車両。22日までは陸自側のみで訓練を行い、23日以降は「キーン・ソード25」に参加。レーダーなどの機材を活用した沿岸監視や統合ミサイル防衛、負傷した隊員を搬送する訓練などを行う。 日米共同統合演習「キーン・ソード25」は、陸海空の対処作戦や輸送などを包括して行う国内最大規模の日米総合演習。群島では奄美大島と徳之島を中心に喜界島、沖永良部島の4島で訓練を実施。自衛隊施設や「特定利用空港・港湾」に指定された名瀬港、和泊港、徳之島空港のほか、山間部や海岸、公園などの「生地(せいち)」を広く使用する。統合幕僚監部広報によると、徳之島には日米オスプレイが飛来。奄美大島や徳之島ではF15戦闘機、無人偵察機、米軍ロケットシステム「ハイマース」を使用した訓練があり、米軍部隊は陸自奄美駐屯地、瀬戸内分屯地、徳之島内に宿泊する。
奄美の南海日日新聞